劇場公開日 2016年9月17日

「映画として素晴らしい」映画 聲の形 SHさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0映画として素晴らしい

2016年9月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

ストーリーを受け入れられるかどうか、人それぞれだとは思うけれど、絵づくりと構成、細かな描写が優れていたと思います。
アニメという手法を十分に生かしつつ、絵だけに頼ることなく、カメラやカット割り絵つなぎがよく練られていたように思います。
誰しもが経験したであろう・するであろう事柄が、障害者という存在を借りてうまく表現していたように思います。
だからこれは決して障害者のことを考えるとか、そういう観点の作品ではありません。障害者も現実世界の当たり前の存在であるという前提で描かれているし、その存在があるから起こるであろう事柄をリアルに描いたものだと感じました。
障害者について考えるとか、そういう思いには至らないわけで、あくまで個人個人の人生について思うところが多い作品ではないでしょうか。
あくまで耳の不自由な人も、作品の中のコマでしかありません。そのコマをどう感じ取るかは、個人個人違うといった作品でしょう。
社会的な問題が詰まっているので、かなり道徳的な面は否めませんが、主役は話というよりも絵づくりだと感じることができたので、ちょっと震えてしまいました。
素晴らしい作品だと思います。

SH