「出演陣は悪くないのだが……」溺れるナイフ AuVisさんの映画レビュー(感想・評価)
出演陣は悪くないのだが……
小松菜奈、菅田将暉はどちらも好きな俳優。重岡大毅の演技は今回初めて見たが、良い意味でジャニーズらしくないルックや佇まいが好ましいと思った。
でも、これはこの作品に限った問題ではないけど、もう二十代半ばにもなろうかという菅田君が冒頭で中三を演じる時点で、「ああ……(嘆息)」となってしまった。せめてハイティーンの俳優を使うとか、十代の頃と大人になってからを別の俳優にするとか、ほかに選択肢はなかったのか。
映像的にも、いくつか印象的なショットもあるのに、編集のリズムが良くない。音楽も、統一感のない選曲で、四六時中鳴っている感じがしたし、PVみたいな演出のシークエンスも個人的には響かなかった。
全体的に、個々の豊かな資質や価値のあるリソースがうまく連動せず、ちぐはぐなままで、もったいない。山戸結希監督のオリジナル脚本で次回作を観たい。
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