劇場公開日 2016年11月11日

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「笑って泣けて、とても元気をもらえる映画でした」オケ老人! スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5笑って泣けて、とても元気をもらえる映画でした

2016年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

クラシックオーケストラ物の定番中の定番なストーリー構成でしたので、新鮮味は無かったですが、これは予想以上に面白かったです!
全編に散りばめられた笑いのセンスが素晴らしかった、この定番なストーリーで飽きずに終始楽しめるよう持ってきた細川徹監督の手腕は本当にお見事でしたね。
ご都合主義の極みのような話でしたので、リアリティを求める方には全く向かない映画ですが、この手の映画は終始笑えて楽しければ何でもOKな私的には、心地良いご都合主義でとても満足度の高い映画でしたよ。

しかし杏のコメディエンヌっぷりはホント最高でした!
他の方が演じていたら、ここまで笑えていたのかどうか・・・朝ドラ見るまでは正直苦手系であまり杏出演作品は見てこなかったのですが、見た目からは信じられないぐらい演技力もあってコメディセンスもあって、一度彼女の世界に触れてからはもう虜になってしまいました。
元気な爺さん婆さんや、女子高生とのドタバタ劇、そしてイケメン同僚教師との恋?、終始楽しかったし感動させてもらいました。
子育てに忙しいでしょうが、今後は主婦目線のコメディなんかにも出演してもらいたいですね。

それにしても元気をもらえる映画だったなぁ、好きなことを楽しむことの素晴らしさ、一度きりの人生ですから、楽しまなきゃ損ですよね、とことん突きつめて頂点を目指すことも素晴らしいことですが、ただ単純に好きなことを楽しむことの素晴らしさも改めて教えられた映画でした。
そこに年齢なんて関係ない、誰しも生きているうちは楽しむ権利があるってことですよね。
何かのコンクールで上位を目指すような映画にしなかったのも、この映画に好感が持てた大きな要因でした。
まあド下手の老人達があんなに上手くなるのはさすがにありえないですけど、音楽映画ってやっぱり何だかんだで音に感動させられちゃいますねぇ。

笹野高史を筆頭とした老人軍団も味があって良かったぁ~。
ベタに笹野さんか~と思いながらも、やっぱり上手い、いつもながらに感動させられちゃいます。
光石研のライバル軍団も、作風に合ったちょうどいい悪役加減でしたね。
坂口健太郎教師と杏のラブコメも話のいいスパイス、オチも分かってはいたけど最高でした。
さすがにロンバールさんの行動はやりすぎだったかな・・・でも全体的には笑えて泣けて、とても楽しい時を過ごすことができた作品でしたね。

スペランカー