劇場公開日 2018年2月3日

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「観る者をふんわりと包み込む触感に魅力がある」アバウト・レイ 16歳の決断 ぐうたらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5観る者をふんわりと包み込む触感に魅力がある

2018年2月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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公開を延期し、再編集が行われたという本作。具体的にどこがどう変わったのかは不明だが、原題がAbout Rayから3 generationsへ変更されていることを考えると、主人公をレイに特化せず、母親や祖母といった女性たちにも視野を広げてしっかりと「家族」や「世代」を描きたかった思いが伝わってくる。なるほど、レイの人生は一人だけのものではない。レイの一大事は、家族にとっても一大事。様々な思いはあったとしても、最終的には誰もが「レイの幸せのためなら」と一丸となっていく過程が温かい。

ステレオタイプに陥らぬよう、似たような体験をした人たちから話を聞いた上で脚本執筆に活かしたとの事。かといって重くはならず、観る者をふんわりと包み込む触感に魅力がある。そしてすべての源泉にあるのは、やはりエル・ファニングのフレッシュさ。芸達者なワッツとサランドンの起用。女優たちの底力を存分に見せつけられる一作だ。

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牛津厚信