正しい日 間違えた日のレビュー・感想・評価
全3件を表示
少し笑えて少しイライラして少し寂しい
そんな映画でした。前半にやけた映画監督、見ていてイラッとするし、どことなく魅力があって話しかけられたら気になりそうだ。間違えた方の話がおわり。また一から戻って間違えなかった方がはじまる。パソコンで視聴だったので一瞬迷いました。ここでやめとく?でもよほどでない限り最後まで見る主義ゆえ、エピソードその二お付き合い。途端に面白くなってきて、前半と今見てる方の、ちょっとした言葉仕草行き違いやわかりあい、隠し事、噂、などなど、台本も役者さんたちも素晴らしいではないか!これがかのホン・サンス監督か、と恐れ入りました。
あの時は正しく、今は間違い
素敵な選TAXIというTVドラマを思い出させたプロットの作品である。はっきりと狂言回しみたいな役がいなく、あくまでもストーリーを別バージョン、又はパラレルワールドみたいに構成されている造りと成っている。
妻子がいる映画監督と、モデルの仕事を辞め、画家を目指しながら心のリハビリを行なっている女の、ある一日の出会いと別れを描いた会話劇である。それぞれのパートの撮影アングルを変化させている点も興味深い点である。
内容的には、前半パートは男の小賢しさとその化けの皮が剥がれて人間としての矮小を強調されている展開、そして後半パートは、男の正直さ、愚直さみたいな部分を強調させることで、災い転じて福と成す転がしを演出させている展開となっている。
その分かれ道のシーンは、彼女の描いた絵に対する評価。おべんちゃらと歯に衣着せぬ物言いとの差である。勿論、女性の受取り方次第と言ってしまえばそれまでであるし、それ以上の哲学的な思考はない。というより、道徳的な匂いもしている。取り繕わず、正直に生きた方が事態は好転するというメッセージを発しているのかもしれない。
しかし、自分としてはそれよりも、男と女の駆け引きの滑稽さみたいなものをコミカルに演じている、その空間そのものの何とも言えない『間』みたいなものを愉しむ内容なのではないかと思う。そういう意味ではフランス映画に近いのかもしれない。
その静かなる男女の駆け引きを同シチュエーションで切り分けした構成に、通常作品とは違う、斜め上を表現したアイロニーを感じた。実験的な作品としての面白味を感じさせてくれた作品である。
何がなんやらさっぱり
同じ話が二度繰り返されるんだけど、一度目と二度目で微妙にストーリーが変わってくのね。
観てて面白いんだけど、「だから何?」感が拭えないのね。なんでストーリーが変わってくるのか、解らないの。
ストーリー通じた主張があるわけでもなく、なんか、良く、解らなかったな。解らないにもほどがあるよ。
全3件を表示