友だちのパパが好きのレビュー・感想・評価
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65点
一人の男を焦点として「女vs女」の数珠繋ぎ。女の敵はいつも女、皆愛されたいだけやのに、、難しいね。
そして味方となるのも同性であるという、矛盾を包有した関係性こそ女性特有のコミュニケーションといえるw
ありえない、だけどもありえる
どの登場人物にも共感できる、そしてどの登場人物も憎めない。
マヤも本来なら嫌な役になりそうなのに、なんだろ、憎めない。一生懸命でまっすぐで、いやまっすぐ過ぎて笑ってしまうとこもたくさん笑
たえこが「あんな人くれてやるよ」って何気なく言った言葉に、両手で口を押さえて「ありがとう〜〜泣」って本気で喜んでんのとか笑った。
「うちの家、離婚するんだよ」って電話にも本気で喜んでて、いや喜んじゃダメやろ!って思わずつっこみたくなる場面。笑
そういうまっすぐなとこが、バカだけど、好きになってここまでできないな〜〜って思うから、どこか勇気を貰えるとこもある。
だから憎めないんだろなあ…。
お父さんに関しては、ほんとに呆れる笑
でも男の人って、こういう状況になったら、多分このお父さんみたいになってしまうんだと思うわ。
だから、一見「ありえない」って思うけど、全然ありえる話だな、ってなった。
そしてみんな演技上手いな〜〜。
自然体の演技が上手い。自然って一番難しいと思うからなー。
たえこ役の子に、あ、今すごい。って思う場面何度かあった。
終わり方もすごい、それがベスト!ってゆー気持ちいい終わり。
歯切れのいい終わり方でした。
演劇 × 映画
役者さんが同時に話そうとしたり、言い間違えたり「現代口語演劇っぽいなあ」と思うのね。さすが岸田國士戯曲賞受賞者。
でも突然いい画がばーんと出てきて「なんで演劇のひとにこれ撮れんの!?」と思うの。上映後に監督のトークショーあって解ったんだけど、演劇やる前は監督の山内さんCMディレクターだったんだね。
話は戯曲っぽいんだよね。1シーン1カットが多いんだけど、一つ一つのシーンは演劇の舞台をそのまま観てる感じなの。
その演劇の舞台がいい画で撮られて、それらが繋がれてくんだね。
だから演劇の良いところと、映画のよいところが出てる感じで良かったよ。
ラストの終わり方も「あ、ここで役者さんがお礼すんのか」って感じで、演劇っぽかった。
¨変態¨は生死を彷徨う。
少しゆるふわなビジュアル、タイトルからして、作品の内容もそうなのかなあと思って見てみたら、すごくしっかり練られたシナリオに、なんとも馬鹿にしたかのような長回し(もちろん、良い意味で。)で完成度の高い作品だった。 登場人物それぞれのキャラクターがそれぞれと絡み合いここまでおもしろいオチへと吸い込まれていくとは考えてなかった。映像はも手持ちでグイグイ攻めるスタイルの時と長回しの落差がおもしろかった。
長回しヘンタイ恋愛ムービー
「すごく映画を見た」という感じがした。こういう映画が地方では上映されないのが辛いとこです……。
恋愛関係のぐちゃぐちゃをリアルにストレートにそのまま見せてくれる。
そのリアルなぐちゃぐちゃをリアルにストレートに見せる方法が長回し!すごく効果的で集中して入っていける。
長回しが多い一方で、最後の方妙子とマヤがカフェで口論するシーンはもちろん短いカットを積み重ねていて緩急が効いてる。
同じ長回しでも家での3人のご飯のシーンはある程度アップで3人がしっかり入るようなアングル、田所先生に別れを言うシーンでは遠目から通行人とかもしっかり映るようにしたロングショットで(みっともない感じがよく分かる)効果的な長回しばっかりだった。
自殺未遂を止める人や、カフェの全然関係ないカップル、会社の上司など本筋には絡んでこない人たちも写るので作りものでない「ヘンタイ」を見ることが出来る。
また、愛人とカフェで話してるシーン、公園でマヤと恭介が話してるシーンはうしろにそれぞれマヤ、田所が隠れててこれも長回ししながらも手前と向こう側で見ることが出来て面白い。
いろんなぐちゃぐちゃの恋愛が根本的に狂っていてヘンタイなのかもしれないけど、こういうぐちゃぐちゃの恋愛を目の当たりにして、全体的に普通の恋愛をしている妙子は彼氏とこのあとどう恋愛していくんだろう?という感じで僕は映画を見終えた。
いや違う。この映画ですべての一連の恋愛を目にした僕たちはこれからどういう恋愛をしていくのだろう?
サキュバスでありインキュバス(ヤァヤァ)
そんな仰々しいものでもなければ禍々しいものでもないのだが・・・
ある意味、ホラーコメディの分類に入るのかな?
作品内容は、魔性の天然さに振り回される男と家族、そして愛人、元恋人という昼メロにありそうな構図であるが、群像劇の構造になっており、それを巧くコメディ仕立てにしていて、しかし修羅場の状況もまたナチュラルで目を背けたくなる程、心を抉る演出もあり、小綺麗にされている。
特にラスト前の引きの上からのアングルでの後追い自殺シーンは、なかなかショッキングで驚かされてしまった。
秀逸なカメラアングルである。
ラストのお互い包帯でグルグル巻きにされていながら、お決まりの挨拶を交わすスッとぼけさは、懲りない奴らだとニヤリとさせる所も面白い。
総じて、中々心を掴んだ作品である。
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