「3月のライオン・・・ではないかな?」3月のライオン 前編 おじさんの映画レビュー(感想・評価)
3月のライオン・・・ではないかな?
まず最初のシーンを観てすぐに、
・・・・あ、これはダメかも?と、思った。
原作では物語が進むに連れ、
主人公の素性が徐々に明らかになっていくのですが、
映画は最初のシーンで、いきなり主人公の抱える問題を描いてしまっている。
分かりやすいとは思うのですが、それは違うと俺は思います。
そしてひたすら暗い。
原作はコミカルな部分と、シリアスな部分のバランスが
絶妙に上手いのだけど、映画はひたすら暗い。
唯一、染谷将太の役が出てくるシーンがコミカルのつもりらしいが、
物凄いスベリ方をしており、特殊メイクもコントのレベルなので、
なんだコレ?!って感じです。
でもこれは染谷将太に罪はなく、完全に監督の演出力の所為です。
義姉と主人公の微妙な関係性の描写も、あまり深く描けてなく、
原作では元々の性格が、かなり気性の荒く、負けん気の強い性格、
(例えるならエヴァンゲリオンのアスカみたい)なのに、
あれではただの性格の悪い女だよ・・・
原作では、この義姉の主人公への酷い言葉から物語が始まる・・・
絶対に原作の始まり方の方が良かったし、
その方が物語に深みが増すと思う。
かと言って駄作ではなく、作品としては普通には観れます。
神木君も非常に良いです。イイ役者になったね。
ただお父さん役の豊川悦司は、あまりにもミス・キャスト
(原作のイメージとして)だと思います。
物語は一応「3月のライオン」ではあるけど、
「3月のライオン」ではない。別の作品。
原作ファンでない人が観た方が、違和感なく観れるかも?
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