「これまでトレマーズを全シリーズ観てきたにわかファンです。 レビュー...」トレマーズ ブラッドライン 大夢さんの映画レビュー(感想・評価)
これまでトレマーズを全シリーズ観てきたにわかファンです。 レビュー...
これまでトレマーズを全シリーズ観てきたにわかファンです。
レビューは今までの作品を観てきた人向けです。
トレマーズは数あるモンスターパニック物の中でも特に好きで同じ作品を何度も繰り返し見てきました。
そんなトレマーズから最新作が出ると知ってもの凄く興奮し、ついに購入、鑑賞しました。
ストーリーを簡単に説明すると、南アフリカの野生動物保護区にアスブラスターらしきものが出現し人々が被害にあってるからトレマーズシリーズお馴染みのバートが退治するというものです。
トレマーズ3の続きが今作となるわけですが、この間にバートはモンスター達(グラボイズ、シュリーカー、アスブラスター)を退治し続け、北半球に追い込んだそうですが南アフリカに出現したという事でアメリカから飛んで退治しに行きます。
初めの方でバートが今までの作品の説明を簡単にしてくれます。トレマーズ3から今作公開までだいぶ時が経ちましたが、しっかり繋がっているんだと少し感動しました。
それから南アフリカに飛びますが、退治する為に持ってきた武器が持ち込み禁止となります。ガンマニアバートが様々な銃器をぶっ放す所を見たかったですが叶いませんでした。
それから現地の人達と話したり色々あってやっとアスブラスターが出現します。
そこで私は愕然としました。「何だこのモンスターは?」と。
出てきたのはアスブラスターのはずですが、見た目がまっっったく違うのです。アスブラスターの特徴であるケツから火を吹き飛び、滑空する所は同じですが見た目の面影がありません。滑空どころか自力で羽ばたいて飛べそうな翼まで生えています。
この時点でだいぶ見る気を無くしました。
個人的な意見ですがトレマーズシリーズの魅力の1つに「モンスターの造形」があると思うのです。
トレマーズに出てくるモンスター達はどこか現実味を帯びていて、古代にいた生き物だと言われれば確かにいそうな感じがあります。そして各々に特徴があり、グラボイズだったら振動を感知し、地面から出てきて獲物を捕らえたり、シュリーカーやアスブラスターは温度を感知して襲ってきます。この特徴の弱点を見つけ、人間達は対抗するのがトレマーズシリーズの見所です。この点が今作は欠けている気がします。
アスブラスターは見た目でショックを受けましたが、特徴の点でもショックを受けました。
今作の中でアスブラスターは夜行性とありました。
これはアスブラスターの特徴である温度を感知する特徴のため、夜の方が温度が感知しやすいための夜行性であると筋が通っていて感心しましたが昼間も普通に襲ってきます。それは卵を守る為の行動だったわけですが、それなら別に夜行性だという特徴を加えなくても良かったと思います。
しかもバートはアスブラスター対策に体温を感知できないようにする特殊コートを着ていたはずなのですが、アスブラスターは襲ってきました。
もう特徴を完全無視です。
アスブラスターで散々な目にあったので期待はしてませんでしたが、グラボイズが出てきてさらに愕然としました。まず見た目ですがアスブラスターと同じく全然違います。どこかエイリアン風な見た目で現実味がありません。しかし本当に酷いのは見た目では無く、特徴です。グラボイズは地中から体を出して、口が付いている舌を出して獲物を捕らえて地中に引きずり込むのが今までのグラボイズですが、今作は飛びます。
正確にはジャンプします。地中からジャンプしてきてそのまま丸呑みしたり、舌で絡め取って飲み込みます。そして今作のグラボイズは舌が口から離れて独立で行動しますwこれが今作で1番理解が出来ませんでした。意味がわかりません。
ちなみにシュリーカーは作中1度も出ません。
作中では今まで倒してきたアメリカのモンスター達とは違い南アフリカのため、独自の進化をしたとなっています。確かに独自の進化といえば何も疑問はありませんが今までのシリーズが好きだった私としては許せません。
モンスターを特撮で撮らず、チープなCGで作ったところもマイナス評価です。
また今作はモンスターの特徴を逆手に取った倒し方みたいなのが見られませんでした。今までだと振動を感知するグラボイズに爆弾やラジコン爆弾を食べさせたり、体に消化器?(体を凍らせるやつ)をかけてシュリーカーの体温感知を阻止したり、特徴を逆手に取って倒したり、問題を解決したりするシーンがありました。しかし、今作にはそれもありません。
今作はトレマーズの良いところを排除してしまった感があります。今までのトレマーズシリーズが好きだった人には評価が低いのでは無いでしょうか。
しかし、どの映画でもそうですがシリーズが続いていくと変化が必要なのは仕方が無いことです。変化が無ければマンネリと言われますし、飽きられます。
なので5作目としてはこんなもんなのかなーと自分を納得させました。
今作の悪いところばかりを書いてきましたが、トレマーズ独特の「モンスターパニック物なのに陽気な感じ」はありました。出てくる人に陽気な人がいたり、ヘリコプターのロケットで笑いながらモンスターの巣を破壊するところなどはトレマーズ感を感じましたwなんとなく雰囲気は残そうとしてくれたところは有り難いです。
まとめですが、今作がトレマーズシリーズ初めてという人は今作を見る前に前作を見ていくことを強くオススメします。今までのシリーズを見てきた人は「新しいトレマーズ」として見るといいかもしれません。
トレマーズは好きなのでなんだかんだ次回作も期待しますw