劇場公開日 2016年1月16日

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「シリーズとして危機的な状況」シンドバッド 魔法のランプと動く島 alanozoさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5シリーズとして危機的な状況

2016年2月6日
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鑑賞方法:映画館

単純

1作目「空とぶ姫と秘密の島」の続編として期待していたが、テレビアニメのような1エピソード(無人島探検)だけで、闇夜を駆ける場面の次がエンドロールとなり愕然。

佐藤好春・楠葉宏三など過去作で好評を得ているスタッフが集結し、映像や音楽は日本アニメーションの「七つの海のティコ」「ロミオの青い空」「未来少年コナン」を断片的に彷彿とさせてくれる一方、「未来少年コナンⅡ タイガアドベンチャー」や「ファンタジックチルドレン」のように、冒険とともに登場人物が成長していく描写や、世界名作劇場によくある苦汁をなめたり困難にぶつかる描写が希薄。
中学生以上ではお金を払って映画館で続きを見るに値するか困惑するシリーズであることを印象付けさせられたように思う。

それはイオンエンターテイメント主導で上映してきたキッズ作品と同じ、50分でキッズが楽しめる単純な展開とするよう企画を決めた製作委員会(出資者)の判断ミスだろう。
一部で「予告編」と揶揄された1作目で行った舞台挨拶やキャンペーンも今回は無く、殆どの上映館で初動から1~2回/日に抑えられ、不振のスパイラルに嵌まりつつある残念な状況。
並行制作したと思われる「映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年」と観比べると、シナリオの厚みに落差を感じてしまう。

尺の都合で肝心な場面が入りきらず、3作目は「七つの海のティコ」のようにひたすら航海を続けて大団円を迎えるような危機感すら感じた次第。

「花さか天使テンテンくん」の宮下新平監督が命を削って作り上げた作品とのこと。
最終話は90分位まで尺を伸ばし、シンドバッドにはサナの謎解きとともに大活躍してもらいたいと願います。

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新橋テツロー