海すずめのレビュー・感想・評価
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移動図書館はないの?
日本で現存する12天守のひとつ宇和島城。一度は訪れてみたい城だ。藤堂高虎が築城し、伊達政宗の長男秀宗が1614年に入封した。ワンカットだけだったけど、美しい城だと感じました。
ご当地映画の割には王道ではあるが丁寧に美しく作られていたと思う。ストーリーはちょっと渋い題材ではあるけど、戦争によって引き裂かれた運命も描かれていた。宇和島伊達家にも興味をそそられます。
小峠の演技は下手。赤井英和はワンポイントながらとても良かった。それにしても、武田梨奈と武田玲奈の名前はややこしい。
宇和島風物詩
タイトルの雀は主人公の名前、海雀が居る訳ではありません、武田梨奈さん武闘派は封印。(注:海雀は主に北日本で繁殖する冬鳥、架空の鳥ではありません)
大森研一監督の郷土愛、ご当地シリーズは村上水軍の伝承を基にした「瀬戸内海賊物語(2014)」に続いて2作目、伊達家400年行事を記念して作られた宇和島PR映画、宇和島と言うと甘いミカンくらいしか思い浮かばないが月のしずくと呼ばれる真珠や海産物、闘牛など名物、特産品は多い島らしいが珍しいくらい映画には出てこない。
図書館自転車科という架空のアナログサービスを設定し島内を自転車で廻って見せる趣向、ドローンを使った映像は見事だが単なる観光名物PR映画にならないのは監督のポリシーでしょう。かといって人間ドラマの方が面白いかというとそうでもない。
山谷を付けるための敵役が必要なのは分かるが上司が人格否定のようなセリフを吐き散らすパワハラ親父、主人公をこき下ろす編集者役が小峠さんなのも疑問、あんたに言われたくないよと思ってしまう。
父親との確執と和解は伊達家の政宗、秀宗親子の逸話を揶揄しているのでしょう、もっともその辺はご当地の人でないと分かりずらい。吉行さんの戦中恋愛秘話もありきたり、家族シーンは食事シーンというのもテレビ的、引っ込み思案のハナ(佐生雪)がブチ切れるシーンは良かったが押しなべて登場人物のキャラ設定は凡庸、もう少し練って欲しかった。
伊達家の古文書を探し出すプロットも緊迫感を出したいのだろうが性急過ぎる印象、行事の日程は決まっているのだから何年も前からだって計画的に準備できたでしょう。
「瀬戸内海賊物語」が良かっただけに同じ監督作品とは思えない、この凡庸な出来には製作委員会からの横槍とか裏に何かあったのだろうかと気になってしまった・・・。
こういう話、好きです!
自転車で図書館の本を届けるところがあるって、素敵です!そんな仕事があるなら私も働いてみたい!人の温かさも感じられました。
爽やかで前向きな気持ちになれる映画
少し停滞気味の可愛い主人公が、あれこれあって成長し前に進んで行くドラマが観たかったので、まさにうってつけの映画でした。
ストーリー展開に言いたい事はあるのだが、主人公達の気持ちは自分にも置き換えられるので感情移入する事で目を瞑れますw
変に恋愛模様にならなかったのも良かったし、主人公のその後は自分が思っていた更に次へと進んでいたのがより好感を得ました。
海すずめ
ようやく観ることができました。
宇和島の風景がこれほど綺麗に見ることができるんだと感心しました。
宇和島市民ですが、こんなにきれいなところに住んでいるのだと思い、
宇和島の良さを再度実感することができた映画です。
上記したとおり、宇和島の観光アピール色が強い映画ですが、
それ以上に、父と娘(私も娘がいます)の不器用な中の愛情、
トメさんの一途な?愛情、等々、本当に素晴らしい脚本で、
脚本・監督をされた大森様には本当にありがとうを言いたいです。
いやー、本当に感動しました。
おもしろかった。
よかった。
涙出ました。
ご当地だということ、監督が教え子だということも近さのひとつだけどそれ以上にストーリーの面白さが光っていました。
ほんとにいい話。
地味かも知れないけれど、こういった作品がたくさんの人にみてもらえるようになると、日本の映画、文化、経済も変わるんだろうな。
よかった。ほんとに。
ようやく、見に行けました! ただのご当地映画だと侮っていたのですが...
ようやく、見に行けました!
ただのご当地映画だと侮っていたのですが、宇和島市出身者でなくてもほっこりすることが出来ます。美しい海、山、穏やかな人たちに囲まれた主人公が奮闘する姿を綺麗に描いています。
作品の途中で何度か涙しそうになることも…。
田舎が恋しくなる映画です。
脚本うまい
色んなことをチラ見せして、それをうまくまとめてきて、脚本うまいんだよね。
展開は読めるところもあるというか、「今どきそんなベタな」ってところもあるんだけど、話の流れがいいから素直に騙されようって気になんの。
武田梨奈よかったよ。「この役は武田梨奈じゃなきゃできんなー」と思ったもん。高畑充希や有村架純だとちょっと違う。でも桐谷美玲ならいけるかもしれん。
館長とハナちゃんの役者さんも良かったなあ。演出もはまってた。色んな作品で観たいわ。
周りの景色と武田梨奈のアップがカットバックで続くシーンがあるんだけど、そこはいいなあと思った。「あ、雀の中で次作の構想ができてってるんだ!」って思った。無言のシーンでそう思わせるっていいよね。
『ご当地活性化映画でしょ?』と観てはいけない
まず、言っておきたいのは私が愛媛県出身だから、甘くレビューしているのではないと言っておきます。
色々なサイトなどの評価の低いレビューを見ると、『ご当地PR映画だから』という理由のものがあったが、撮影の9割を宇和島で撮影すればそう感じる人もいるかもしれない。
しかし、映画なんて『なにか批評してやろう』という目線で観てしまうと、どんな映画も退屈になる。まして撮影が行われた街を知っていたり、現実を追及しすぎるとツッコミを入れたくなるのかもしれない。
でも、この映画はドキュメンタリーではないし、台本のある『物語』なのだから、そうやって『ムリ!ムリ!』と肩肘張らずに観てほしい。
そして、できれば2~3回観てほしいと思う映画だった。なぜか、
この映画の主人公(すずめ)は悲しいシーンも悔しいシーンも涙を見せて、観客の『誘い涙』を誘う主人公ではない。
『泣かせるタイミング』で盛り上がりのある音楽を入れて泣かす映画ではない。
泣きたいけど泣けない、辛いけど弱音が吐けない。そういう感情ってあると思う。
単純に目に映る映像だけではなく、『感情』をよく観てほしい。
主演の武田梨奈さんは、上手にその辺りを演じていたと思うし、監督も上手く映像にしていると感じる。
じっくり役者の表情を読み取ると、この映画はもっと面白いし、本当の意味で感動できると思う。
けっして、ただ単に地域起こしの観光ご当地映画ではない。その辺りを感じられれば、もっと評価は上がる。
何度か観るほど、味わいがわかってくる様な映画だと思う。
と…、いろいろ書いたが、本当に大人から子供まで気軽に観てほしい。
アクションのイメージの強い武田梨奈さんだが、素の武田梨奈さんは、きっとこの主人公(すずめ)に近いのではないだろうか?自然に役を演じていたように感じた。
『女優、武田梨奈』としての今後が楽しみ。
青春だなぁ
都会で心折れて、戻った故郷で強くなるという、まぁよくあるストーリーではあるが、自転車?図書館?お殿様?
ヘェ〜ってことが結構あって、楽しく、チョットほろっとして、楽しく見ることができました。
あたたかな家族や故郷のもとに帰りたくなる
社会人から東京で働く、田舎出身者です。
夢を追いかけて都会に出てきた私にとって、主人公のすずめや、赤松家の温もりが、いろいろと重なるところがあり、じんわりと胸に響きました。
自然の風景と、ゆったり時間の流れる田舎を思い出すような、ストーリー展開で、派手な映画ではないですが、邦画っていいなと思います。
見終わって気持ちの良い映画♪
宇和島を離れてもう20数年。
映画評論家でもないので、一個人の感想ですが…
<<予告編>>を見たときの正直な感想
・自転車!?ママチャリ以外見たことないんだけど…。
・400年祭があるのは知ってるけど、どう絡めてくるんだ。
・俳優さんたちは、方言はマスターできているんだろうか
・景色がたくさん出てくるようだ、それを楽しもうか。
<<鑑賞後>>
・ダラダラではなく、景色とストーリーが上手く融合している。「あと30分くらいかな?」と時計をちらっと見ると、まだ上映開始から40分しかたってない…とか、「あー、あと30分しかないよ?終わるの?駆け足エンドになっちゃうの?」と思っていたら、飛行機がソフトランディングをするようにエンディングへ。とか。1時間48分の上映なのに、(いい意味で)3時間くらいに感じた。監督の妙技だと思う。
・宇和島や宇和海の景色の部分が、随所随所にちりばめられていて、目に優しい。観光でも何でも宇和島にいたことがある人だと分かる"あの"お日様の温度や海風をスクリーンから感じることができる。行ったことのない方でも、主人公が自転車で巡る城下町の風景や九島などの風景を楽しむことができるし、もしこの後、宇和島を訪れる機会があれば、その匂いや温度を感じていただき、映画のシーンを思い出していただきたい。
・400年祭…。宇和島の人達がイキイキと準備をしているのが見ていて面白かった。エキストラだから、セリフや音はないんだけれど、宇和島の人達にとって「伊達家」や「殿」が、どういう存在なのかっていうのを感じることができる。宇和島の若い子たちにも見ていただきたいなぁ。
・私は、もう標準語仕様の人間になってしまって、方言のことをどーとか言える立場ではないんだけれど、特に吉行和子さんは、さすが…!というくらい自然だった。と思う。セリフとしての発声に方言を乗せるのは、簡単なことではないのに、他の俳優さんたちも不自然なことはなく吃驚した。まぁ、お母さん(岡田奈々さん)に、もう少し頑張ってほしかったと思う。岡田さんで標準(現実)に戻されて、吉行さんでスクリーンに戻るっていう感じがあったので。
全体的に、とても懐かしく、見終わって気持ちの良い映画であった。ストーリーも、全体的によくできていて、本当に「自転車課」があればいいのに…と思った。音楽も素晴らしく、景色にも見ている観客の心にも溶け込む素敵な音楽だった。
もちろん自身の出身であるので贔屓目はあると思うが、PR映画という意味で、この映画を通して「夏にちょっと行ってみようかな」とか「松山までしか行ったことないけど、もう少し南まで行ってみようかな」とか思っていただける人が一人でも増えていただければ、宇和島出身東京在住者として、喜びの限りである。ちなみに、私も夏には帰省しよう、と映画をみて決意した。
なお、★に-(マイナス)があるのは、やはりPR映画の域を超えられない、見えない壁を感じたから。だが、小数点までつけられるなら、4.7と言いたいところ。
★他レビューにもあるけれど、エンドロールも映画の一部なので、ぜひ見ていただきたい。
★宇和島出身東京在住者には、ぜひ見ていただきたい。郷愁にかられることは、間違いない。
味わいがあります
宇和島の美しい風景、街並みを様々なアングルから見せてくれる。
400年祭のシーンを取り入れるところは苦心してるかな、と感じたり、図書館員の目から見ると突っ込みたくなるシーンもあるけど、1回目より2回目が味わい深く観られたのは、素晴らしい俳優さんたちの力が大きいと思います。
制作にビクターか加わっているからか、音楽も素敵ですね。植村花菜さんの主題歌もピッタリだと思います。
エンドロールも見逃さずにね。
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