「空虚な熱狂」バンコクナイツ くろかわポタリング研究所さんの映画レビュー(感想・評価)
空虚な熱狂
バンコクの歓楽街の女と、東南アジアで怪しげな商売に手を染めながらフラフラと生きている日本人を3時間かけて描く。
どこか冷めた熱狂とでも言おうか。みんな生きるために必死なんだが、真摯さがなく流されているだけにも見える。貧しさゆえの困難と、アウトローな格好良さが同居した世界観。これを新宿や難波のような身近なところを舞台にするのではなくバンコクやラオスといった異世界で演じることにより、観客がどのような視点で観るのかを試されているようだ。
性、酒、薬、音楽、バス、メコン川と海。いっぱい詰め込まれているが空虚感で終わる、不思議な映画だった。
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