「殺せんせー、僕たちは最後まで全力で殺(卒業)します!」暗殺教室 卒業編 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
殺せんせー、僕たちは最後まで全力で殺(卒業)します!
原作が人気作故賛否両論だが、個人的には思ってた以上に面白かった同名コミックの実写化の完結編。
いよいよ“殺せんせー”の謎が明かされ、感動の“暗殺卒業式”が描かれる訳だが、その前に、ヌルフフフフ…
今日も暗殺に励むE組の生徒たち。
学園祭。相変わらず凄腕なのか大した事ないのか分からない刺客。
その学園祭で、E組の女生徒たちがピンチ!…に颯爽、いやいやユニークに現れ助けてくれる殺せんせー。
やっぱいい先生なんだよね、殺せんせー。
それにしても何故殺せんせーは、こんなにも“ENDのE組”と呼ばれる落ちこぼれの生徒たちに献身的に尽くしてくれるのか。
ある生徒の正体も経て、遂に語られる…。
前作でも度々挿入されていたある人物との“約束”である事は説明されるに及ばず。
そもそも、殺せんせーって何者?
てっきり何かの宇宙生物と思ってたけど、実は…。
殺せんせーの“過去”は悲劇的。
そんな時のある出会い。
そして受け継いだ約束…。
なかなか感動的でもあり、やはりここはネタバレ無しで見て貰いたい。
殺せんせーの過去を知って、意見が二分するE組の生徒たち。
文字通り衝突して、彼らが選んだのは…
あるクソ野郎の作為により、結果は水の泡となった。
でも、結果などどうでもいい。
落ちこぼれと言われた彼ら自身が選び、全力で協力し合った。
彼らはもう立派な“暗殺者”。
殺せんせーとE組の生徒たちは、ただの先生と生徒たちの絆だけじゃなく、ターゲットと暗殺者の絆でも繋がれている。
自らの死を受け入れるターゲットなら、最後は誰に殺されたいか。
“暗殺”という絆だけは他の誰にも奪わせない。
殺せんせーが僕たちを育ててくれた“暗殺教室”。
ならば僕たちは僕たちの手で殺す事が、殺せんせーへの恩返し。
おそらく原作の豊富なエピソードを詰め込み過ぎたせいか、部分部分的に急ぎ足。
ラストの“敵”など呆気ない。
至る所も至らぬ所もあったが、しっかりと感動の卒業式をもって、“暗殺教室”の課程を修了した事をここに証する。
卒業おめでとう。
そして約束は夢となって受け継がれ…