ロング・トレイル!のレビュー・感想・評価
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タイトルなし(ネタバレ)
ロバートレッドフォードとニックノルティが歩いてこれまでを振り返る旅に出る。二人はロングトレイルの途中で家に帰る決断をする。それだけ見れば諦めるのかって思うけど、それに至る過程がある。どんな人生でもそこに至るまでの過程が大事なんだと改めて考えさせられました。
これが人生(?)
気軽に、さくっと観れます。
ちょうど1年前、「わたしに会うまでの1600キロ」(Reese Witherspoon主演)を観ましたが、あの作品にあるようなトレイルランのタフさ、ハードさは、一切ありません。気軽に観れます。良くも悪くも。
ビルの妻役の Emma Thompsonが良かった!しっかりしていて、かしこくて、ユーモアがあって、愛がある。エマ自身もそんな感じなのかな。
Nick Nolteが、「あれ、この人もしかして本当に飲んでいる?」みたいな感じで笑えました(笑)。
名優は年をとっても名優
人付き合いの苦手な老作家と破天荒な友人が山道をひたすら歩く話だ。
山があり川があり、事件があり事故があり、そして本音の会話がある。遭難した崖で夜空を見上げると無数の星が見えて、その中の俺たちはとても小さい存在だというおなじみの振り返りもある。
老いはとてもシビアだ。山歩きの最中に、足が動かない、息が切れる、バランスを崩してしまうなど、言うことを聞かない体と相談し、折り合いをつけながら兎に角前に進む。振り返る人生があり、待ち受ける死について考える。
名優ロバート・レッドフォードの表情には、悲しみや孤独や家族への愛や人生の諦めがあり、そしてそれらすべてを抱え込みながら黙って歩き続ける意志がある。
前主演作の「All is lost」はヨットで遭難する映画で、たった一人の登場人物としての主人公を演じていた。観客の興味をつなぎとめるのは俳優の存在感だけだったが、その存在感が圧倒的で、息つく暇もなく最後まで見終わった記憶がある。
クリント・イーストウッドにも同じ存在感を感じる。名優は年をとっても名優なのだ。
楽しい映画です。
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