「青春ですねぇ」夏ノ日、君ノ声 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
青春ですねぇ
想像以上にド直球、まあ使い古されたネタで特にこれと言った捻りも無かったですけど、ここまでド直球だとある意味清々しささえ感じてしまうぐらい、典型的なザ・難病物系青春ラブストーリーって感じでしたね。
少女漫画ベースの作品よりは、私的にはこっちの方が断然好みなので、まあ概ね好意的には見れましたが、ややインパクトは薄かったかな、何となく全体的にあっさりしていたような?
おかげで泣くまでには至らず・・・でもくどさがない分、とても見易くて、素直に若い二人を応援してたくなる映画ではありました。
まあとにかく2人ともピュア、眩しいぐらいに青春してましたねぇ~。
しかし難病に侵された少女・舞子が、演じた荒川ちかが、ホント可愛らしかったなぁ。
「ヤクザガール 二代目は10歳」の子が、成長しても更に可愛らしくなっていて、それだけでも個人的には好ポイント。
こんな子に出会ってしまったら、それは喧嘩に明け暮れていた不良君(見た目的には不良に見えなかったけど)の心も、一気に変えてしまうでしょうね。
治る見込みはなく、一生外の世界に出れない子、と分かっていても、何かしてあげたくなるキュートさ、純粋さに、私も完全にやられてしまいました!
不良の哲夫君もザ・青春している様子がピュアで好印象、演じた葉山奨之がイケメン過ぎて喧嘩に明け暮れている印象はいまいち抱けませんでしたが、あそこまで一途になれちゃうのもそれは納得、舞子が本当に可愛かったもんなぁ、どんなに門前払いを喰らっても諦めないザ・青春な様子は、見ていてちょっとむず痒くなるぐらいでしたが、でも熱くて、青臭くて、まさしくこれぞ純愛な感じで、思いっ切り感情移入させられました。
一方、古畑星夏が演じた哲夫に思いを寄せるユカの存在も、ちょっと切なかったですねぇ、あの嫉妬心、よ~く分かります、絶対勝てないもんな~あれは、でもユカも一途なんですよね、だからこそこれはこれで切なかった・・・。
それぞれの想いがとにかく切なかっただけに、結末は分かっていても、グッと来るものがあった作品でしたね。
やや唐突過ぎた感はありましたけど・・・。
それと、舞子の母親を演じた菊池麻衣子が、何気にいい味出してましたね。
最初と最後の14年後のシーンは、正直見せ方としてそれでいいのかなぁ・・・と思わなくもなかったですが、ベタベタな内容でしかもかなりの小品でしたけど、基本的には好感の持てる作品でした。
主題歌も聴き心地の良い曲で、好印象でしたよ。