「受け継ぐのではなく勝ち取れ」クリード チャンプを継ぐ男 Hanaさんの映画レビュー(感想・評価)
受け継ぐのではなく勝ち取れ
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フルートベール駅でを撮ったライアン・クーグラー監督作。言わずと知れたロッキーシリーズであるが、クリードシリーズの始まりでもある。
結論から言うと傑作。ロッキーザファイナルで一度しっかりと終わっていたのだがそれをも超える素晴らしい出来。製作過程からしてもいわゆるロッキーで金儲けしよう、というゲスな映画ではない。スタローンの想いが詰まったロッキーという傑作を凌ぐほど良くできている。
熱い、ひたすら熱い、とにかく熱い。その熱さは製作陣、観客ともに燃え続けたロッキーの魂の熱さだ。ロッキーは言う「掴みとれ、敵は鏡に写った自分だ」これこそ全てである。2015年に相応しくブラッシュアップした脚本、若い力を非常によく感じる。
音楽も秀逸でフィリーソウルやサンプリングを駆使しゴングの音も音楽へと変わる。フィラデルフィアという街の持つ音楽感がよく分かり、音楽でその土地を再現する手法としてヒップホップを用いたのはクール。
主演のマイケル・B・ジョーダン、テッサ・トンプソン、そしてスタローン。役者も素晴らしいのだが監督のライアン・クーグラーは見事評価も勝ち取ったと思う。
映画自体が持つ熱量は飛び抜けており、物語も映画としても完成度は申し分ない。スタローンの想いを継承し評価も得た。これはロッキーではない、クリードなのである。
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