「心地良いゴスペルとトラディショナルソング」スモールタウン マーダー ソングズ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
心地良いゴスペルとトラディショナルソング
カナダの小さな田舎町。湖畔で女性遺体が発見された。通報してきたのは地元警察ウォルターの元恋人リタだったが、身元不明の遺体だけに捜査も難航するかのように思われた。
ストーリーの随所に聖書の言葉が記され、主人公ウォルター(ピーター・ストーメア)の敬虔さも理解できる。単純な一つの殺人事件の顛末であり、排他的な村社会の警察に指揮するためにやってきた州警察のワシントン刑事とのやりとりも面白い。
地味すぎ、ストレートすぎる刑事ものでもあるけど、キリスト教的心情が味付けされている。ウォルターの正義感と元恋人とのかけひきも暗い風景の中ではスリリング。しかし、単純すぎたプロットのおかげで何を言わんとするのかわからないサスペンスとも言える。ウォルターの兄がドイツ語しか喋れないというのも意味ありげだけど、周囲の人たちも村社会に閉じこもってるところが結局どんよりさせているんだなぁ。
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