「瀬戸と内海でセトウツミ」セトウツミ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
瀬戸と内海でセトウツミ
喋りだけでも間が持つ2人。
喋りが絶妙、しかも哀感があり切ない。
2016年。監督大森立嗣。
原作漫画は此元和津也。
内海=池松壮亮
瀬戸=菅田将暉
樫本さん=中条あやみ
狂おしいタンゴの調べが全編を貫く。
池松壮亮と菅田将暉の会話の間が絶妙で漫才師のように
可笑しくそして心悲しい。
特に菅田将暉演じる内海には将来に展望も夢もない。
母ちゃがカレーライスを作る。
一回作ると3〜4回は食べ続けるらしく、
「今日はカレーの初日だよ」と、ご馳走感をこめる。
猫の治療代が家庭を圧迫してるらしい。
池松壮亮は25歳位、
菅田将暉は22歳位、
まだ2人とも若手で2人ともこの後実力派として
ブレイクして行く。
17歳の高校2年の瀬戸と内海が河原の石の階段に腰掛けて
ただただ、だべっている。
割と貧しくて猫の病気を原因に両親が離婚しそうな内海。
内海の両親・祖父・飼い猫のみーにゃん・・・と全員出演するが、
瀬戸の家は金持ちで教育熱心としか語られない。
学校一の美人の樫本さんに内海は思いを寄せている。
樫本さんは瀬戸が好きでバレンタインのチョコも
プレゼントしているらしい。
でも瀬戸は一向に頓着せず樫本さんに冷たい。
気の合う男友達とのダベリング・・・
クールに見える瀬戸の思いが内海の誕生日に形なって現れる。
同性の方がラクで分かり合える部分が多かったり、
無駄に思える時間が貴重だった事に、
大人になって気がつく。
そんなセトウツミの空気感が好きだ。
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