「願い」十字架(2015) U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
願い
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この映画を観て、同じような経験をしない人が少しでも増える事を願う。
「いじめ」というモノの実態は分からない。
把握もし辛いんだと思う。
なぜ、発生するのかも理解し難い。
そこまで、他人の存在を貶める事が、どうして可能なのだろうか?
だけど、そういうモノがもたらす一つの結果を本作は声を張り上げ叫ぶ。
誰も幸せにはならない。
誰一人、幸せを感じない。
一過性のものと思うのは大きな間違いだ。
…昔なら苦い思い出と苦笑くらいはしあえたかもしれない。
でも、でも、現代のように、あのようなものが横行し、いや…あれより酷い状況だってあるのだろう。
ダメだ。
ひたすらにダメだ。
死んだ事では終わらない…。
何かが、また始まる。
今度は卒業とか節目とかは訪れてこない。
1人でも多く、このような過去をもつ人がいなくなりますように。
そういう切なる願いが、胸に去来する。
そんな作品。
主役が中学生を演じている事に最初こそ違和感を感じもしたが、本作の主軸であろう「降ろせない十字架を背負った人」「継続していく時間」の事を鑑みると英断だったと思う。
実際、それは些細な事だと思えた。
それをも凌駕するメッセージ性がこの作品にはあると思えた。
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