わたしはマララのレビュー・感想・評価
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今さらながらではあるが名前だけは見聞きしていたマララ女史が有名となった経緯を知る
特にレビューらしいことは述べられないが、ノーベル平和賞を受賞するまでのざっくりとした経緯はこんなことだったのかという感慨は生じた。
深夜のニュース特番
事前情報全く無しで観たので、ドキュメントだということにまず少し驚いた。 映画館で観る映画というよりは、深夜のニュース特番のよう。 好きな人は好きだろうけれど、興味の無い人は寝てしまうかもしれない。 しかし、少しでも興味があれば、または観ているうちに興味が出てくれば、深く楽しむことができる。 一人の少女、マララを通して、人間の強さや生を学ぶことができるだろう。 また、所々で挟まれる影絵風のアニメーションが素敵だ。 作品を引き締め、全体の魅力を増している。 集中力を切らせないためにも、このアニメーションは必要不可欠だと思えた。 さて、私が最も驚いたのは、私以外誰一人お客がいなかったという点である。 広い映画館で私一人のためだけに上映されるなんて、とても贅沢な気分だった。 だが、「こんなに“観る人”がいないものか…!」と思うと、ショックだった。 少し待てばすぐにDVDが店頭に並んだりテレビで放送されるような一般受けの良い人気映画より、こういったマニアックな映画こそ映画館で観ておくべきだと私は思うのだが… もちろん人気映画も映画館で観るとして、プラスこういったものも、という意味。 お蔵入りしてしまったらもう二度と観られないので。
伝説のマラライ。
今作の中でも問いかけられているのだが、このマララさんが、 幼い頃から多分に父親の影響を受けているのは明らかである。 名付けの段階で伝説の少女「マラライ」から父親が授けたこと、 吃音を抱える学校経営者の父親譲りでスピーチもかなり雄弁。 普通の少女、とはいえどこかそういった類稀なる才能を開花 させていくのはこの家では普通だったんじゃないかと思った。 文字が読めない母親を持つ彼女が、なぜ女性にも教育が必要 なのか訴えるのはごく自然なことで、女性の自立を禁じ攻撃 を繰り返す方が浅はかなのは見て当然である。それを大衆の 前に立ってメディアを用い訴える活動は、とても少女が為す 域には思えない。彼女が活動家になるべく生まれ育ったのを 改めて納得させられる。しかしこういったドキュメンタリー には特有の、ごく自然な会話や振舞いの中で、彼女が本音を チラホラ漏らしたり、笑いながら恥ずかしがる様子は本当に 可愛い。そして同年代の女子とはなかなか話が合わない^^;と いうあたりで、あ~そうだろうな~と思ってやや気の毒にも。 武装勢力や辛い過去について多く語らない(敵視しない)のも、 自身の置かれた位置を明確に把握しているからで、平和賞を 受け、さらに活動が広がっていくであろう彼女の今後に(心の 面でも)平和と幸多からんことを祈ってしまった。頑張って!! (あのスピーチ聞くと涙が出るもんね。ものすごい説得力だし)
普通の少女が世界を変えるか・・・
プロデューサーは最初彼女を題材にした長編劇場映画を作る予定でしたが、彼女と家族と会った時、彼女自身の言葉で語ってもらう方が伝わるとのことからドキュメンタリーに変更したそうです。今後もっと大人になり、変わらずに活動を続けていくなら、いつか彼女の伝記映画が出来るかもしれません・・
声を出すこと
マララさんは、自分が特別な存在ではないと言う。そうだとしたら、世界が彼女に注目するのはなぜか。彼女が撃たれたとき、きっと多くの人が、彼女に生きてほしいと願っただろう。 それは、彼女が勇気をもって声を上げ続けたからだと思う。発言には、批判が伴い、自分を否定されることもある。確かに、批判にあるような一面もあるかもしれない。それでも彼女は声を上げ続けている。 彼女の普通の女の子の姿を見て、誰でも何かできることはあるのだと思った。
考え方が素敵‼!
自分の信念をもって話すことはやっぱ一番大事。 更に、誰のせいじゃなくてこの道は自分が選んだ道だと言えることが素敵だった。たまにはこんな映画を観て我が身を省みることが必要かなと思った。映画はただ映画かもしれないが、映画だからこそ出来ることを 描けたことで良かったてす。
すごい世界だよなぁ……(´・ω・`)
フィクションの世界を軽く超えている現実……。
内容としては基本的に「マララさん賞賛」で見聞きしたことがあるものが多かったけれど、そのなかで普段の彼女の生活シーンはなかなか知ることができないぶんこの映画の目玉だと思う。
俳優のブラットピットやテニスプレーヤーのロジャーフェデラーの画像を見てにやにやするところとか、イギリスの学校でのまわりと馴染めているかどうか不安を口するところ、ボーイフレンドについての質問に対して恥ずかしがって答えるところ、家族間のやりとりとり(特に弟たちとの会話や腕相撲のところは笑った)など、よくご本人が言っている「わたしは普通の女の子」という面がよくわかるつくりになっている。
一部世間でのマララさん批判も取り上げられている。ほんのすこし。もう少しこういった声もあると尺を長くしても良いかなと思ったが、まあそれだと映画の主旨からずれてしまうからこれくらいが限界か。入れただけでも評価するべきだろう。
監督が最後のマララさんに対してする質問も上記の批判を受けるかたちでよかったように思う。
「今のあなたの人生はあなた自身が選んだものだろうか。父親から与えられた(押し付けられた)ものではないだろうか」
それに対する答えはイメージどおりの彼女のものであったが、答えるまで少し間があったのが印象に残った。
その他、パンフレットにある雨宮まみさんの文章は素朴ながらも内容として大変読み応えがあった。ぜひ読んでほしい。
マララとは、パキスタンのイスラム教スンニ派の家に生まれ、 17歳と...
マララとは、パキスタンのイスラム教スンニ派の家に生まれ、 17歳という史上最年少の若さで2014年のノーベル平和賞を受賞した少女マララ・ユスフザイのことだ。 映画の原題は「He nemed me Malala」で、 マララとはアフガニスタンのパシュトゥーン人の少女で、 イギリスのアフガニスタン侵攻の際、逃げる人々に抵抗を呼びかけ、侵略者に殺された実在の人物(マイワンドのマラライ)にちなんで、父親によって命名された名前だという。 この映画はマララと父親との固い絆をメインテーマとして、描かれている。 マララさんの活動はノーベル賞で有名になり、メディアにもしばしば取り上げられているので、ここでは書かない。 面白かったのは、マララさんの父親のジアウディンさんだ。 ナレーションの一部をこのジアウディンさんが担当している。 映画を見ていて気が付いたことがある。 彼は自分の娘をママママララと呼ぶ。 吃音、いわゆる、どもりなのだ。 彼は教育者を夢見て学校を開設した。しかし、一家の住むパキスタンのスワート渓谷にイスラム教原理主義勢力タリバンがやってきて、暴力と恐怖によって支配を始めた。タリバンは次々と学校を爆破し、女性が学校へ行くことを禁止した。これに異を唱える人びとは次々に殺されていった。 声を上げれば殺される、そんな中で彼はどもりながらタリバンを批判する炎の演説で人々に暴力への反対を表明する。 ニーチェは『ツァラトゥストラはかく語りき』でこういった。 「自分の道徳は、どもりながらぶつぶつ語るものだ 。」と。 この一節を思い出した。 吃音でも語らなければならないことがある。 語られた内容よりも、吃音というその作法のほうが重要なのだ。 そのとき、このような倒錯した思いが胸に去来した。 マララさんの生き方は大変立派であるし、若いのに、英語の演説はシンプルではあるけれど、強く訴えるものがある。 ただ、その主体的な自立を説く思想は西欧の啓蒙主義の域を出ないものであって、その限界とこれに対する批判から、イスラム原理主義がつけこまれる余地があることもまた事実であると思った。暴力は論外だとしても、原理主義の主張にも汲むべきものが少しはある、というのが私の感想だ。 もちろん、タリバンは許せない、という固い決意のほうが大きかったのもまた事実であるが。 ちなみに女性は自立するな、と言いたいわけではない。 自立の仕方(作法)が問われるべきだ、と考える。 どもりながら伝える、というジアウディンさんの作法は、 西欧キリスト教を否定するニーチェの回路につながってしまったということだ。(当人の意図はともあれ) そして、命名のもととなったマラライは侵略者のイギリスに殺された。少女マララはタリバン殺されかけたところをイギリスの医療チームによって助けられた。歴史の皮肉と言ってしまえばそれまでだが、侵略者はどちらだ、という木霊のような問いかけの幻聴も聞こえてくるようだった。
教育の大切さ痛感
マララの凄さが実感できるドキュメント映画でした。 また、教育について考えさせられる映画でもありました。 マララ、彼女の進んでいる道は自分で決めたのだと。 女性 子供たちへの教育の権利、そのアイコンとして彼女は自分の人生を使ってゆくのか。それも彼女の自由だと思いました。 老若男女全ての人が教育を受けることが、できたのなら、世界はどう変化してゆくのだろう? そんなことも考えてしまいました。 ノーベル平和賞授賞、納得しました。 原題の He named me Malala. なるほどです。
17歳でノーベル賞
誰もが知っているこの事実。受賞したときは賛否両論な記事が書かれていました。 しかし、この作品をみて‘受賞しかるべし’と改めて感じさせられた。 女性にも学ぶ権利を、銃撃にも負けずに挑み続けている人生を、まざまざと映像で見せ付けられた。同じ人間なのに学ことに命がけな毎日、こんな状態に誰が立ち向かうことが出来るのか。それをこんな少女が立ち向かっているすがたに驚愕。
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