女ガンマン 皆殺しのメロディのレビュー・感想・評価
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【”夫を殺され、自身も凌辱されて弱き女は銃を持ち、立ち上がった。”今作は、弱き女が、賞金稼ぎに銃を習い、銀行強盗三兄弟と対峙する様を描くラクエル・ウェルチの魅力が炸裂する異色な西部劇である。】
■銀行を襲ったクレメンツ三兄弟(エメット、フランク、ルーファス)は、逃亡用の馬を調達するため町外れの牧場へやって来る。
そこで、地主のクローデルを射殺し、その妻・ハニー・コールダー(ラクエル・ウェルチ)を凌辱し、家を燃やして去った。
ハニーは三兄弟への復讐を胸に、賞金稼ぎのトーマス・ルーサー・プライス(ロバート・カルフ)のもとで銃撃を習得していく。
◆感想
・良くあるパターンの復讐劇だが、今作が何故か面白いのは、ハニー・コールダーが復讐の相手とするエメット、フランク、ルーファスのクレメンツ三兄弟が、小太りで髪の毛は薄く、あんまり強そうに見えない所であろう。
・だが、そこはハニー・コールダー演じるラクエル・ウェルチの、色っぽい姿が見事にカバーしている。
・彼女は賞金稼ぎだが、どこか人間味のあるトーマス・ルーサー・プライスに最初は断られ続けるが、根性で弟子入りし、彼の知り合いの拳銃づくりの達人ベイリー(ナント、クリストファー・リー)に作って貰った軽量の拳銃で、腕を磨いて行くのである。
そして、その姿を見守る黒衣のガンマン。
<漸く、ある街でハニー・コールダーと、トーマス・ルーサー・プライスの前に現れたクレメンツ三兄弟。
ここで、プライスはマサカのエメットの投げたナイフ(ここのシーンが、スローモーションと言うのも、斬新である。)に腹部を刺され、それまでハニーに復讐すると人生が変わると諫めていたプライスは、彼女に”やるなら、倒せ”と言って絶命するのである。
ハニーは、街中で次々に三兄弟を倒して行き、懸賞金はトーマス・ルーサー・プライスと同じく、全て葬儀費用にするように依頼し、黒衣の男と共に街を去るのである。
今作は、弱き女が、賞金稼ぎに銃を習い、銀行強盗三兄弟と対峙する様を描くラクエル・ウェルチの魅力が炸裂する異色な西部劇である。>
ウェルチの痛快西部劇
ならず者にさした理由も無く夫を殺され、そのまま凌辱され家も焼かれた女の復讐劇。
と、設定はマカロニっぽいですが、実は英ウェスタン。なので刺激的な描写は控えめ。
しかしながら当時のセックスシンボルとも言えるウェルチ主演なので、セクシーな演出は盛りだくさん。
裸ポンチョやお風呂、フィットした濡れたパンツなど盛りだくさん。
ストーリーラインは王道なウェスタンですが、B級要素もたっぷり。ツッコミどころもいっぱいです。
実にタランティーノが好きそうで、影響を受けたのもわかります。
色々と荒い部分も多く、窮地を助けてくれたスティーヴン・ボイドなんて謎すぎです。
それでも、わかりやすいストーリーラインで実に観やすい。
主演ラクエル・ウェルチのために作られたような、痛快西部劇です。
リベンジハニー
マカロニ・ウエスタンっぽいが、イギリス製西部劇。1971年の作品。
ある監督と作品に多大な影響を。
賞金首のクレメンス3兄弟に夫を殺され、自身も犯され、家を焼かれ…何もかも失ったハニー。女ガンマンとなり、復讐する…。
タランティーノの『キル・ビル』の元ネタの一つとして知られている。
見てたら『キル・ビル』だけじゃなく、
通りすがりの賞金稼ぎ・プライスと出会い、ガンマンとしてのイロハを教わる。敵を探す旅…。
『ジャンゴ 繋がれざる者』への影響も感じられた。
タランティーノのエンタメ精神を大いに刺激。
何と言ってもラクエル・ウェルチ。
裸体に毛布一枚という強風でも吹けばあわや…な刺激的な格好。
勿論彼女のセクシー魅力満載だが、銃もまともに撃てなかったヒロインが一端のガンマンになっていく美しさとカッコ良さこそ光る。
ロバート・カルプのカッコ良さと名助太刀、銃鍛冶クリストファー・リーや謎の男スティーヴン・ボイト、憎々しいアーネスト・ボーグナインら豪華な面子の個性的でアクの強いキャラ。
ツッコミ所はあり。
夫が殺されたというのに、プライスと何やらいい雰囲気…。が、そこまで発展せず、あくまで“バディ”。
クレメンス長男の凶剣に倒れるプライス。絶命するほどの致命傷?…と思うが、そうならなくちゃ話は盛り上がらない。
プライスの教えを胸に、たった一人で敵に立ち向かうハニー。ここからカッコ良さが増し増し。
シンプル・ザ・ベストな分かり易いストーリー、躍動感のある音楽、ツボを抑え、スカッと痛快な面白さ。
1960年代~1970年代、空前のマカロニ・ウエスタン・ブーム。
各国でウエスタン調のアクション映画を続々製作。それぞれ特色や工夫を凝らして。
その末期に現れた本作ほんのりエロスとリベンジ・アクションの女ガンマン!
強い女はいない。男がヤワなだけ。
『フィシュアンドチップスウェスタン』だったとは知らなかった。単純にラクウェル・ウェルチの西部劇と思っていた。劇場未公開だそうだが、海辺のシーンになんとなく見覚えがある。しかし、イタリア製の西部劇だと思っていた。
改めて見て、傑作じゃないのか!
1976年2月7日の土曜洋画劇場だそうだ。見ている。
謎のガンマン結局何者??
全体的に悪くはなかった。
主人公のハニーにはもう少し露出があればなお良かったな。
主人公に銃を教えた賞金稼ぎは死なせないで欲しかったかな。
で、結局途中で登場して何者か分からないまま最後の最後に出てきて彼女を助けた謎のガンマンは誰なの?何で助けたの?
何で最後に女ガンマンと一緒に馬で行動を共にしてんの??
謎過ぎだろ。
『キル・ビル』に影響を与えた作品であり、珍しくイギリス産の西部劇。
レイプされるシーン、着替えを買って入浴するシーン、そしてずっと裸体の上に羽織っているポンチョといい、ぎりぎり見せないセクシーなラクエル・ウェルチ。トマス(カルプ)と会ったときには弟子になりたいと言っても断られ続けたが、粘り勝ち。メキシコにある銃製造屋のベイリー(クリストファー・リー)に会いに行く。彼に女性向けの銃を作らせ、猛特訓開始だ。
ある町でようやく3兄弟に巡り会えたが、エメット(ボーグナイン)のナイフで殺されてしまったトマス。復讐を誓い、まずは女を買っていたフランクを殺し、次に弟を殺す。旧刑務所にて待つと保安官に言い残して、廃屋での対決だ。やられそうになるが、牧師風の男(スティーヴン・ボイド))に助けられる。ベイリーの家で会った男だった。なぜ?という感じだったが、もうちょいと彼のエピソードを付け加えてくれればなぁ・・・
加齢臭漂うオッサン三人衆
王道の勧善懲悪映画って感じだった
・冒頭いきなり最低の三兄弟に夫を殺されて主人公がレイプされて家まで燃やされて、復讐するという勧善懲悪の王道をいった話だったけど、今はシンプルな話の方が気楽に観られて良かった。レイプシーンが抽象的な描写だったけど、とても苦しかった。ああいう被害者が沢山いたんだろうなと思うと胸が痛くなった。主演のラクエル・ウェルチが滅茶滅茶魅力的で観ているだけで何だか嬉しくなっていった。序盤が裸にポンチョ?でセクシーだった。途中に拳銃を作る工程のシーンや練習するシーンが良かった。ラストの刑務所での決戦の時に現れた神父?らしき男が一体何だったのかがとても気になった。都合が良すぎるような気が物凄くしたのでそこだけが唯一残念だった。ストーリーはあんまりだったけど、キャラクターがとても良くて面白かった。
・あと、今のコロナウイルスによる自分の置かれている環境、状況の変化が凄くて死にたくてたまらなかったけど、主人公がその状況から復讐してやるって立ち上がる姿が、復讐する相手がいる状況じゃないから全然違うけど、今の世界が一変して向こう側に放り投げられても立ち上がって向かっていこうっていう姿に自分は向こう側を恐れてビクビクしておびえていた事を痛感した。開き直れてないというか、底まで落ちていないというか。
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