劇場公開日 2016年10月14日

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「シリアスで現代的。そして見応えのある映画。」永い言い訳 トミキングさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0シリアスで現代的。そして見応えのある映画。

2019年2月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

難しい

見応えのある映画。西川監督の作品はいつも考えられる。単純な爽快感や、感情の起伏によるカタルシスを求めないほうがよい。

最初は女性視点から見た典型的なダメな男性像として、この幸夫なのかと訝しかったが、竹原ピストルによって払拭させられた。

男女や家族、喪失などのテーマにより、人間の卑屈さや矮小な部分が垣間見えるが、ちゃんとそこにも人の愛情が感じられる救いがある。
原作も含め、ストーリーやプロットがしっかりしているのだろう。そのうえで、演出が先行せずに、生きた人間がちゃんとそこにいる。という感じが出ている。
キャストもよかったが、この空気感を映像に出せるのは、制作現場の職人たちの技量がそこに窺える。

よい映画だと思う。

トミキング