「素晴らしい‼︎」永い言い訳 ♪riko♪さんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい‼︎
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冒頭からたわいも無い口喧嘩をしながら夫の髪を切る妻。
亭主関白なのか?
妻、夏子が友人と旅先でバス事故に遭い死んだ。
悲しみより合理的にその場で火葬した夫。
葬式で妻の美容師仲間に罵倒される作家の幸夫。
なぜ?嫌われてるの?
警察の事情聴取にしても妻の事を全く知らない幸夫。
20年と言う時を幸夫は自分の為だけに生きてきたからなのか?
妻の留守に女と不倫。
罪悪感は流石にあるらしいが妻の死に対する悲しみが見えない幸夫。
幸夫自ら大宮家の子供達の世話をかって出る。
どうした?子供に興味を持ったか?
それとも中学受験を諦めかけてるお兄ちゃんへの同情?
子供達と過ごす事で幸夫の他者を思いやる気持ちが知らず知らず芽生え始めた。
地震のシーンは実に良かった。
そんな日々の中にある変化が。
科学館の女の先生が大宮と親しくなり、両親が子供の一時保育預かりを自宅でしているのでどうかと話す。
幸夫は生きがいに成りつつあった子供達との時間を取られてしまうと嫉妬し皆んなの前で醜態を晒す。
亡き妻の壊れたスマホが一瞬起動し幸夫へのメールを見た…ショックだった…
作家先生としてチヤホヤされてきた人生。
亡き妻の他者への関わりに触れた幸夫ははじめて妻という大切な存在を失った事に気づく。
無理に忘れる事はない。
想い出と一緒に生きて行けばよい。
大宮と衣笠、同じ遺族でありながら故人に対する悲しみの度合いの違いや、家族の形など対象的でありながらも最後は一つにまとまるところがすごいなぁと思った。
人生は他者…深いです。
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