「西川美和監督作最高傑作」永い言い訳 ぴろしきさんの映画レビュー(感想・評価)
西川美和監督作最高傑作
タイトル通り、日本が誇る西川美和監督の最高傑作だと感じた。
序盤のいやーな男女の夫婦関係、突然襲われる嫁の死にも、それを受け入れようとしない主人公。
宮本ピストル演じる故人となった妻の友人の旦那、宮本陽一と家族に、最初は不純な動機で接近していくが、彼自身が持っていなかった「家族」というものに触れ合い、誰からも愛されていなかった男の心が氷解していく。
だが、それでも妻の死と向き合おうとしない男の行く末に待っている陽一の事故…彼がとった行動は?
ゆれる・夢売るふたりでは、最後に突きつけられ、考えさせられたが、今回は割とはっきりとした終わり方。それもまた好みだ。
子役の演出力もズバ抜けており、素晴らしい。なにより素晴らしいのは、やはりモッくんの演技というか、存在感。顔は男前だが、情けない、どうしようもない男っぷりが愛おしく、たまらない。観た後に絶対誰かと語りたくなる映画。
西川美和監督はまだ40代前半、ここにきて一段とレベルが上がってきた印象。師匠である是枝監督と切磋琢磨しながら、日本映画界を盛り立てていってほしい。
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