「ヒドイ吹替が評価を下げてるんだよ」ペット 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒドイ吹替が評価を下げてるんだよ
可愛らしいようでどこか小憎たらしいペット達のふわっふわ感(ビジュアル的な意味)を愉しむ映画。
映像だけなら小さな子供向け。お目目くりくりの可愛い動物達が公園、街中、見慣れた場所で走ったり、くるくる回ったり、飛び跳ねたり、時々ベチャっと転んで(?)みたり。う~ん、とにかく可愛いです。大人が見ても勿論メロメロ。
人間に捨てられたペット達が、自分達のアジトで飼い主殺しについてマックスとデュークに詳細な説明を求めるシーンの台詞は結構過激っちゃ過激かな。
ストーリーと展開は物凄くシンプル。
新入りペットを受け入れられず最初は喧嘩ばかりの2匹がトラブルをきっかけに心を通わせ、最後は協力して互いのピンチを切り抜ける。
要所要所に、人間に見捨てられたペットの心の痛みが垣間見えるシーンあり。
悪役?は人間の駆逐を誓う、これまた可愛いウサギさん。お目目が可愛すぎて憎めません。
前情報として幾つか本作のレビューを読みましたが、「ペットがいる人なら凄く面白い、泣ける」というのはちょっとどうかと思いました。
私は過去には生き物を飼った事はありますが、その経験云々を問うようなストーリーでも、エピソード構成でもないような。
前述したように話に新鮮味は一切ないのでふわふわした動物のビジュアルに萌えながら楽しめるかどうか。
吹替が酷いとは聞いていましたが特に主人公マックスが酷く観ていられたもんじゃないので字幕推奨。相方のデューク吹替もダメダメ。
主人公コンビが無論もっとも喋る機会が多いっていうのに、なぜここの声優に芸人バナナマンコンビを起用してしまったのか。最低。せめてわき役にとどめて欲しかったと切実に思いました。
とはいえ「幼い子どもと一緒に観たら楽しいよ!」と勧めたいタイプの映画なので、ここに非常に残念な矛盾が生じるわけで・・・。
字幕で映画が観れるようになる年くらいでは、この作品にそこまで印象に残る面白さは見いだせないと思う。
日本の吹替えのせいで著しく評価を落としてしまう、残念な1本。