「監督のマスターベーション作品」僕だけがいない街 C・ゲバラさんの映画レビュー(感想・評価)
監督のマスターベーション作品
映画のクランクアップの時期には漫画がまだ終盤を描いていなかった影響の可能性もあるかもしれないが、それでもアニメは漫画と歩調を合わせて作り切った。
しかし本映画は監督が勝手に自己犠牲をテーマにラストを描いてしまい、漫画のテーマである主人公とその周辺の再生を全く描いていない。
映画用にそぎ落とすと同時に最低限の説明さえ省いている。
脚本がバイトで適当に作っていると言われてもしょうがないレベル。
せめてラストを漫画原作者と擦り合わせていればもう少しまともな作品になったと思う。
最近こういうケースが多く、漫画やライトノベルを原作にしてアニメや映画を作るものの監督の自己解釈でとんでもない結末にする作品が多い。もしくは原作が完結する見込みがないのにスタートさせてしまうケースもある。
近年うまくやったなと思ったのは2回目の鋼の錬金術師のアニメ化だ、これは完結のタイミングをうまく見計らって漫画原作者とうまく連携が取れていた。1回目のアニメ化は言うまでもなく前文に書いた失敗例である。
オリジナルを織り込みたいなら最初からオリジナルの映画を作るべきだし、できないなら原作に忠実に作るべきである。
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