「愛は国境を越える」バジュランギおじさんと、小さな迷子 歯車農場さんの映画レビュー(感想・評価)
愛は国境を越える
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「愛は国境を越える」を文字通り体現した映画
インド映画を敬遠する理由にインドやパキスタン辺りの政治・宗教・文化がよく分からないということがあると思います。この映画はその辺の複雑さをとても理解しやすく描いてくれていました。
ハヌマーンを篤く信仰する純朴なヒンドゥー教徒バジュランギが口の利けない迷子の身元を推測し親元に送り届ける過程で、インド内の階級、しきたりや宗教、さらに国境と印パ問題へとスムーズに話題を進めていくのが技ありでとても上手い。
パキスタンに行ってからはバジュランギが異文化・異宗教体験をしながら両国が宗教や国境を超えて同じ人間としての普遍的な倫理を共有しているに気付いていく。随行する記者も同じで、やがてそれは皆にも伝わっていく。
迷子を送る。ただそれだけの事でここまで奥行きのある映画を作れるのは凄いです。
インド映画らしく音楽やダンスも盛りだくさんで2時間半の上映時間がダレないのも凄い。ロケーションも素晴らしい!文句なしだと思います。
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