「インド映画のスペクタクル・アクション」バーフバリ 伝説誕生 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
インド映画のスペクタクル・アクション
『RRR』が大ヒットし、インド映画の面白さが世界中に知れ渡ったが、そんなインド映画の火付け役となったのが、このスペクタクル・アクション大作。本作は2部作の第1作目ということで、真の国王バーフバリの誕生の経緯について、2世代に渡っての時代の流れを描いている。
インド映画というと、やたらとみんなで歌って、踊ってというワザとらしいミュージカル仕立ての作品のイメージがあった。しかし、本作はそうした、インド特有のミュージカル・シーンも織り交ぜながらも、基本的には戦闘スペクタクルを主体とした、ど派手なアクション・ムービー。そこに、ラブ・スートリーも含めて、何でもアリのエンターテイメント作品となっている。
ストーリーの辻褄やシーンとシーンの細かな繋ぎで、「それはないでしょ」と、思わず笑ってしまうシーもありながらも、そこは気にしないで最後まで楽しめてしまう、そんな作品だ。そして、ITの国・インドだけあり、CGやVFXは、ハリウッドと決して引けを取らない壮大さに魅了された。
ストーリーは、幼き時に王国を追われたシヴァドゥが、巨大な滝の下のにある村で、逞しい青年に育つところから始まる。いつの日か、滝の上の世界を観たいと願い、何度も失敗を重ねる中でとうとう滝の上へと辿り着く。そこで、美しい女・アヴァンティカと出会い、恋に落ちる。しかし、そこは、暴君による悪政によって民衆が虐げられており、アヴァンティカは、その暴君に反旗を翻す戦士団の一人だった。シヴァドゥは、アヴァンティカの為にも、暴君を倒そうと王国に乗り込んでいき、そこで自分の正体を知るのだが…。
俳優陣は、正直、誰一人として知らないが、インドではきっと第一級の俳優陣なのだろう。しかし、筋骨隆々のマッチョな体型やその激しいアクションは、観る者を魅了する。またヒロインのアヴァンテイカ役のタマンナーは、強さと美しさを兼ね備えた素敵な女優だった。2部作目の『王の凱旋』も、機会があれば観たいと思う。