劇場公開日 2016年7月9日

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「インデペンデンス・デイの終末」インデペンデンス・デイ リサージェンス 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0インデペンデンス・デイの終末

2016年7月9日
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鑑賞方法:映画館

単純

興奮

朝起きて、新聞を取りに行く。
ふと空を見上げると、超巨大な宇宙船が…!

前作で印象的だったそのシーン通り、世界の主要都市の上空に巨大宇宙船が飛来してから20年…。
恐れていたあの悪夢が再び…!

50年代~60年代の典型的な異星人地球侵略映画を当時の最新SFXを駆使して描いたメガヒット作の続編。
懐かしくなって本作観に行く前に前作も見て勢いでレビューを書いてしまったほど、何だかんだ言って前作は好きな一本。
予想通りとは言え全米では不振、地雷臭はしてもやっぱり気になるぅ~!

エメさんの代名詞、“破壊王”の名に相応しい破壊描写がハンパねぇ…。
今回奴らは重力を操り、あらゆる建造物を上げては叩き落とす。
「2012」以降鳴りを潜めていたエメさんの破壊本能が覚醒!
20年、技術は遥かに進歩、攻撃機バトルも迫力を増した。
奴らの女王が登場。ラストは女王自ら白兵戦。

今回の母艦は直径4800キロ。
これ、どれくらいかと言うと、前作の母艦の約3.4倍、月より大きく、日本列島を覆い尽くすほどなんだとか。
…もうデカすぎて訳が分かりません!
それにしても、大西洋を覆い尽くす母艦、ナメック星に貼り付いた(星と星がチューした)メタルクウラの巨大宇宙船みたい。(←分かる人だけ分かる)

前作のキャスト続投が嬉しい。
ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラムら主要キャストは勿論、あの博士もがっつり活躍。
キャストは変わったけど前作の子供たちも成長して登場。
諸事情によりウィル・スミス死亡は残念だけど、彼らのその後が見れてこその続編。

…と、今回の見所を興奮したように述べているように見えるが、実際はただ並べ立てるだけで熱がこもってないのは勘がいい方なら察してしまう筈。
うん、やっぱり、前作ほどではなかったかな…。

ストーリーやキャストの薄っぺらさ(特に若い新キャスト)、ツッコミ所満載などは想定内。
だってこれはエメさんムービー、そもそも見る前からそれらには期待してない。(ベイさんムービーも同じ)
残念だったのは、前作の面白味が削ぎ取られていた点。

まず、緊張感。
あのデカさの襲来は威圧感はある。
が、襲来が唐突過ぎて、前作の都市の上空を影が覆い尽くすようなゾクゾク感が無いのだ。
続編だからと言ってしまえば元も子も無いけど、奴らが再来して当たり前感。
そして、絶望感。
上げて落とす攻撃は確かにハンパない。
しかし何故だろう、これも“復讐だからそれくらいの事はやるよね”的な当然感。
地獄絵図は描かれているのに、酷だけど、前作の炎が街を飲み込み、小型攻撃機にもシールドが!…の方がずっと絶望感があった。
続編だからさらに巨大に!さらに破壊を!…というエメさんの分かり易さ。
そんなの5歳児でも思い付くって!
スケールや迫力は技術の向上によりアップした。
が、緊張感や絶望感は欠けた。
だから敢えて、先の見所で前作以上!とか前作超え!とか書かなかったのだ。

未曾有の危機からの復興、人類社会にエイリアンの遺したテクノロジーが導入され…というのは、まあスムーズな流れ。
でも、エイリアン銃とか月面基地とか地球防衛軍とか女王が狙う“アレ”とか、急にSF色が強くなっちゃって…。
突然日常が破壊される群像パニック劇スタイルが良かったんだけどね…。

最後にもう一つ、音楽。
前作はデヴィッド・アーノルドの音楽が良かった。
エンディングなど所々で使用されてるけど、別の作曲家による新曲に魅力的なものが無かった。
続編だから久々にタッグを期待してたのだが…。

…以上、不満点を挙げたらキリが無いのでこの辺で。
金と時間はたっぷりかけたのに、何かコレジャナイ感が。
更なる続編匂わせる終わり方だけど、次は無いだろうなぁ。
20年のブランクは大き過ぎた。
期待と不安がドンピシャ。
エメさんの醍醐味、エメさんの低能に溢れた、何処を切ってもエメさんムービー!…であった。

すでにあちこちで叩かれてる“チャイナさんはお友達”。
今作のあざとさは鼻に付くが、触れないようにと思ってたけど、一つだけ。
金かけた商品をヒットしてくれる国とヒットしてくれない国。
どちらに媚び売るか、映画もビジネスなんだからしょうがない。
別に肩を持つ気はさらさら無いが、あ~だこ~だ言うんだったら、媚び売って貰えるくらい日本でもヒットしてみろよと言いたい。

近大
かいりさんのコメント
2020年2月29日

コレジャナカッタです。

かいり