「これが待っていた続編なのか?」インデペンデンス・デイ リサージェンス snake666さんの映画レビュー(感想・評価)
これが待っていた続編なのか?
自分の場合は「インデペンデンスデイ」には「スターウォーズ」的な楽しさや爽快感を求めるし、「日常生活に宇宙人が攻めてきたら?」っていうリアル感も欲しい。そして宇宙人に対して地球のテクノロジーと知恵を駆使して闘う面白さでの盛り上がりに期待したかった。
しかし20年ぶりの続編はそんな期待を見事に裏切られた。
確かに前作のキャラクターを再登場させたり、前作を彷彿とさせる場面もあり、前作に思い入れのある人にはノスタルジーに浸れる場面も用意はされているものの、何か「インデペンデンスデイ」もどきのニセモノを見させられた感じだった。
まず最初に違和感を感じたのは20年後の現代が、宇宙船の残骸から回収、研究された宇宙技術を駆使したハイテク未来都市になっていた事だ。
もうこの時点でリアルさがなく、現代とゆーよりも近未来SFになってしまっている。
まぁ設定としては、確かにつじつまはあっているので、これはこれで良しとしていたが、この事が最後まで何かが違うと思わせ、作品世界に今一つ入りきれなかった。
今回も様々な家族等がそれぞれのドラマを展開するが、こちらももろもろ扱いが雑で、感情移入が全くできず、特にウィルスミス扮するヒラー大尉にいたっては現在何をどーしてんのかって話が一切ないのが残念だった。
強いて言えばブレントスピナー扮するオーキン博士のぶっ飛び感が楽しかったぐらいか。
20年前はエメリッヒ監督もハリウッドで成功したいと、作品作りに気持ちが入っていたに違いない。当時はまだCGの技術にも限界があり、そこを演出でカバーして名作になっていた。
しかし今作では、CGも思い通りに使えるレベルになり、もはや演出に頼る必要もないと思ったのか、単に派手なCG映像を見せてるだけで、後半のエイリアンとのバトルシーンも、ひたすら眠いだけだった。
ただそれだけに、個人的に唯一楽しめたのは、前半の宇宙船が地球に到着するとこ。ここでは監督の手腕がもっとも発揮されたシーン。「デイアフタートゥモロー」「2012」等でつちかったディザスター演出はさすがだなと。
もうそれ以外はひたすら睡魔との闘いだった。