「たった1人」オデッセイ U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
たった1人
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実際可能なのかはさておき泣けた。
何を見せたいかは明確で、開始5分で主人公は独りぼっちになる。
以降、未開の地でたった一人の時間が始まるわけだ。
学のない俺には、主人公が話す方程式のようなものは分からないが、彼はたった一人科学を駆使して500日以上を火星で過ごす。
言わずもがな、科学とは人類の叡智の結晶でもある。
なぜ泣けたのか?
戦争などなくなればいいと思えたから。
世界は一つになれるとも思えたから。
一瞬でも。
劇中、主人公と元のクルーが通信で話すシーンがある。
彼らは、あろう事か悪態をつき合うのだ。
でも、当人同士は満面の笑みである。
映像はお互いに届かない。
だけど、誰かの存在がこんなにも温かなものだというのがヒシヒシと伝わってきた。
主人公の彼はきっとチームのムードメーカーでもあったんだろうなと想像した。
そして物語は、帰還後のシーンになる。
最後の台詞は
「問題を一つ解決したら、次の問題を解決していけ、その先がに地球がある」
とてもシンプルだ。
でも、それを見失いがちでもあると思ったし、彼以上にこの言葉に説得力をもたせられる人物はいないと思った。
前述した台詞は、火星の歩き方というか人生の歩き方のようにも思えた。
悲観して嘆いたところで始まらない。
常に二択だ。
やるか、やらないか。
そんな事も思えた、良い映画だった。
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