劇場公開日 2016年2月5日

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「まさかリドリー・スコットで泣けるとは」オデッセイ チャーリーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0まさかリドリー・スコットで泣けるとは

2016年2月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

興奮

えーっと、私、リドリー・スコット監督とはこれまで相性が悪かったんですよね。『エイリアン』は別としても、その他の代表作である『ブレードランナー』とか『グラディエイタ―』とか、あんまり好みではなかったわけです。
しかしっ! 今作は素直に楽しんじゃいましたよ、私! そして、なんと泣いちゃいましたよ、私!
思うに、私がリドリー・スコット監督が苦手なのは、なんだか格好つけたようなカットだったり、奇を衒ったところが目に付くところだったのですね。ちょいちょい、そういうカットを挿入してきたりするから、なんかノリ切れない気持ちにさせられるっていうかね。
でもですね、今回は奇を衒う必要がなかったんだと思うんですよね。だってほら、舞台が火星だから! つまり普通に撮っているだけで、すべてが奇抜な世界なわけで、その分、あえてそういうカットを入れる必要がなかったのではなかろうかと。そういう意味では、『エイリアン』も、そのエイリアンの存在だけで十分な異形っぷりを表現できるわけで、その説得力で押し切れたからこそ、素直に私は楽しめたのかなぁ、などと考えたりしましたですね。
大好きな監督の場合、あまりあれこれ考えて観たりせずに、ただ単純に楽しんでしまったりするわけですが、逆にリドリー・スコット監督みたいな、どうにも自分にはしっくりこない部分がある監督だと、映画の撮り方とかを改めて考えさせてくれる機会にもなるんだなぁ、と感じましたですね。

チャーリー