「ノリは軽いけど、これはこれで楽しめた今風スパイダーマンでした」スパイダーマン ホームカミング スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
ノリは軽いけど、これはこれで楽しめた今風スパイダーマンでした
正直またスパイダーマンがリブートされると聞いた時は、もうお腹一杯なので遠慮したい、と言うかいくら何でも早すぎだろ!と思ったものでしたが、単独でリブートする前にしっかり「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」に参戦させ、今後に期待を抱かせてからリブートする辺りが、ホント上手いと言うかしたたかと言うか・・・それは結局見ちゃうよなぁ~って感じで、まあつまりは、見てみたら何だかんだで面白かったです!
前置き無しで話が始まったのも好ポイント、さすがに短い期間で何度もリブートとなると、もうそこはいいから・・・な心境に至ってますから、その意味でも「シビル・ウォー」に参戦させた意味は大きかったなと、思わずMCUの戦略の上手さに舌を巻きました。
ノリの軽さも、今時と言うか等身大の15歳らしくて私は普通に受け入れられましたよ。
強大な力を持つと・・・云々で苦悩・葛藤するヒーローには正直飽き飽きしていたので、今回はホント痛快で単純に面白かったなぁ。
勿論、サム・ライミ版は大好きで、あちらがシリーズ一番なのは揺らぎませんけどね。
しかし演じたトム・ホランドはとにかく好感が持てましたね、シリーズで一番若いスパイダーマンを演じるにふさわしい爽やかさ、愛らしさ、彼だったからこそこのキャラでも受け入れられたスパイダーマンだったなと思いました。
ただ半分近くは学園物の青春映画してたところは、賛否両論な感じでしょうか、何せ15歳ですし私はこれはこれでありと思って楽しんで見てましたけど。
ちょっとウザめの親友ネッド、ピーターが思いを寄せる美少女リズ、かき回し役のフラッシュ、そして謎めいた女の子ミシェルと、様々な思いが交錯する青春ストーリーは、より見る者が身近に感じれるご近所ヒーローとして愛着が湧く、いい物語の下地となって、メインのアクションシーンを引き立てていたと思いました。
ネッドとの関係性が今までのスパイダーマンとは違ってちょっと面白かったですね、それとヒロインがあまり好みでは無かったので残念と思っていたら、あの子の名前がアレで・・・これは今後が楽しみになる隠し味でした。
翼を持つ好敵手、バルチャーとの対決も見応えありました。
まあ普通の人間なんで、地味は地味な話でしたけど、彼の境遇には少し引き込まれた部分もあって、結末も含めてなかなか味のあるストーリー展開だったなと思いました、元バットマンでも、マイケル・キートンは顔が悪人顔なんで、むしろ嵌まり役!
駆け出しヒーローとしての、ピーターの成長物語としても、いいストーリー構成でしたね。
しかし今度のスパイダーマンのスーツは、さすがトニー・スタークが作っただけあって、物凄い機能盛りだくさん、カレンとの掛け合いも含めて今後が楽しみになる序章でした。
アイアンマンがバックにいるだけに、ドキドキ感が薄かったのは少々残念でしたが、アベンジャーズシリーズでの動向も含め次回以降の活躍もホント楽しみですね。