劇場公開日 2017年8月11日

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「もっとトム・ホランドのスパイダーマンを見たかった。」スパイダーマン ホームカミング はるさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5もっとトム・ホランドのスパイダーマンを見たかった。

2017年8月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

期待しすぎてしまったようだ。残念。
スパイダーマン単品の魅力がかなり欠けてしまった。スパイダーマン作品というよりはアベンジャーズ外伝のお話といえるかもしれない。
ネタバレはしませんが、予告編にあるシーンは少し触れます。

まずは褒めポイント
① 主演トム・ホランドは見事
完璧に科学オタク、幼いお調子者のヒーローを演じきったといえる。
② 相棒との連携、悪役の存在感
アジア系のネッドとのコンピプレイは必見であり、笑いどころがたくさんある。また悪役バルチャー役のマイケル・キートンさんはさすが名優だ。車の中での目で殺す演技は本当に恐ろしかった。
③ アイアンマンことトニースタークは安定
そしておかえり藤原啓二さん。シビルウォーでは彼は本当に報われなかったから今作でサプライズがあって良かった。

次に評価出来ないポイント
① アベンジャーズ頼みになっている
なぜスパイダーマンをもっとフューチャーしないのだろうか。彼にしかないヒーローの魅力がいっぱいあるのに、アベンジャーズありきのスパイダーマンになり魅力が半減している。
② 戦闘シーン
ネタバレになるので言えないが、初代、二代目にあった手に汗握る躍動感はなし。
③ スパイダーマンのスーツ
トニースターク制作のニュースーツ。過去作品で見ることが出来なかったスーツを装着するシーンやウェブシューターが500以上掲載されているなどは面白かったが、いくらなんでもハイテクすぎる。ほかに様々な機能が搭載されているがその機能によってスパイダーマンの個々の能力が完全に消されてしまっている。アイアンマンお馴染みの「ジャービス」「フライデー」の人工知能「カレン」がついているがはっきりいっていらない。
スパイダーマンの能力をもっとクローズアップしてほしかった。

総評としては、アベンジャーズシリーズが好きな人はとてもオススメであるが、過去作品のスパイダーマンが好きな人からしたら不満の残る終わり方であった。
MCUはそれぞれの単独作品でも独立した面白さがあり、必要にアベンジャーズに頼らないのが魅力であった。だからそのメンバー全員が揃うアベンジャーズが最高に面白いのだ。
だが今作のスパイダーマンはアベンジャーズを観ている人にしかわからない優しくない作りになっている。

スパイダーマン ホームカミングは評価されているのはMCUが世界的に怪物シリーズとなっているのだから、売れるのも評価されのも当たり前である。初代、二代目と比べてはいけないし、失礼である。
少し批判的に部分が多くなってしまっているが演じている役者、カメラロール、演出などは素晴らしいので映画館に行く価値はある。
オススメです。

はる