「何においても二番煎じ」スパイダーマン ホームカミング 幸ぴこリンさんの映画レビュー(感想・評価)
何においても二番煎じ
『ホームカミング』はアベンジャーズが登場する事でピーターの若さや未熟さが引き立ち、身勝手で先走りするスパイダーマンが「親愛なる隣人スパイダーマン」へと成長を遂げる青春モノ。
本家サム・ライミのスパイダーマンとアメイジングに比較すれば、キャラクターとストーリーに軽快さがあり、終始ニコニコ観られる。いきなり重くなったりもしないし、子ども向けのアメコミとしては感情移入出来そうな。
良し悪しというより好みに分かれると思う反面、前作までにあった責任感が今作で崩壊してしまった寂しさは否めない。
何も背負わないピーター・パーカーなんて!
蜘蛛の糸を駆使したアクションはどうしても二番煎じにしかならず、肝心なアクションシーンがとても退屈に思えた。サム・ライミの独特のカメラワークが懐かしいよ…。
新しい何かがないともう新シリーズを製作してもオーディエンスのハートは掴めないのではと思うけれど、アベンジャーズが登場したところでスパイダーマンのキャラクターが霞むだけなんだよね。難しい。
バルチャー役のマイケル・キートンがひたすらにクールで、彼に全部持っていかれたと言っても過言ではない。
そしてMJがまさかこれとは。こんなに魅力の無いヒロインだっていうなら次回作を劇場に観にいく事はないと思う。
正直、どこをとっても前作に勝てないホームカミング。スパイダーマンはもういいかな、と思ってしまった映画となった。
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