「これぞ“ちはやぶる”。絆が生んだ本当の強さ。」ちはやふる 下の句 映画コーディネーター・門倉カドさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ“ちはやぶる”。絆が生んだ本当の強さ。
【賛否両論チェック】
賛:個人戦においてもなお、仲間との絆を信じて戦う主人公達の姿がまぶしい。心身共に離れてしまった友への想いが、そんな彼女達の戦い方にリンクしていく様子も、感動を誘う。
否:前作の知識がないと、何となく分からないまま終わってしまいそう。前作よりも感傷的な主人公にも、好みは分かれるか。
まず、特に説明もなくお話が進むので、「上の句」の鑑賞は必須です。前作では、かるたを共に戦うチームとしての絆がメインでしたが、今回はそれに加えて、身も心も共に遠く離れてしまったかつての友への、主人公の熱い想いがクローズアップされていきます。
1人1人の力が試される個人戦にあっても、互いを励まし合い、鼓舞し合う主人公達。そんな中で、主人公の得意な札が、いつの間にか全員の得意な札になっていたりして、絆の持つ強さが印象に残ります。師匠の原田が語る、
「個人戦こそ、本当の団体戦。」
という言葉の意味が、次第に分かってくるようです。
そんな絆の力を否定し、ひたすら自分の力だけを信じることで、クイーンとして君臨し続けてきた若宮詩暢に対し、千早がどう立ち向かっていくのか、ラストは思わず手に汗握ります。
そして、そうしたかるたでの“仲間の絆”が、そのまま千早と新の関係性にもリンクしていく様も、また甘酸っぱさ満天です(笑)。
今青春真っ只中の方は勿論、青春時代のひたむきさを思い出して感動したい方にも、是非是非オススメです。
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