「薄味です」残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 トコマトマトさんの映画レビュー(感想・評価)
薄味です
今年2016年に入って初めて見た映画がこれかよって感じ。
1カ月以上前の記憶をたどりながら書くが、たいした作品ではない。
出かけた北関東某所のシネコンは、土曜の昼間だが、入りは2-3割。中高生から20代がほとんどだった。
前に住んでいた東京・城東地区の映画見巧者が集まる映画館とは空気が違うんだよな。楽天地は高齢者も結構来るから、株主優待とかで。
それはともかく、作品について。
穢れが連鎖するっていうテーマは、面白いような気もするが極めてありがち。
そこから始まると、どうしてもテーマ、ストーリーもこじんまりとまとまってしまい、映画の脚本、演技も悪くはないのだが、そのテーマを超えた先の展開に乏しいのだ。
つまり、味が薄い、物足りない。
ハッとさせられるような点はない。
Jホラーなどと騒がれたのはずいぶん前だが、当時の作品をリアルタイムで見ていない向きには、新鮮に映るのかもしれない。
「リング」「呪怨」の足元にも及びません。
決して、やすっぽいデキではないんだが、その2作と比べるとねえ…。
あのころ(2000年前後)を知っている人間にはもっと別の新鮮味と独自な味を期待しただけに、それはなかった。
金払ってみる必要はない。ただ、竹内結子は及第点の芝居だし、橋本愛も彼女らしい魅力を出していたので、その点は悪くない、とだけは言っておく。
結局、さほど魅力のない原作(立ち読みしただけだが)、脚本だと映画もこの程度に収まってしまうということだ。
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