「謎解きスリラー、最後の最後にホラーに急変」残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 GB・エイブラハムさんの映画レビュー(感想・評価)
謎解きスリラー、最後の最後にホラーに急変
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面白かったです。完全に裏切られました。
謎解きとしてはこれからなのにで終わるので続編も作れそうですが、ホラーとしてはこの先関係した登場人物がどうなるのか推測できるので完結はしている。想像させて後を引く恐怖でした。
この映画(原作)の面白さは、精神障害等で片付けられた事件事故の類を元を辿って行くと実は何かしらで繋がっているのはないかと思わせるところであり、決して「語ってはいけない」「見てはいけない」モノがエンドロールの最後で明かされるストーリー展開に集約される。
平岡氏、福岡の怪談オタク、千葉の寺の住職に語り継がれていたであろう隠した真実が持って行き場の無い恐怖を演出しています。
今までに無い新しさを感じるホラーで原作の素晴らしさを感じました。この作品の意図は、観終わってからあれこれと想像させることであり、色々と想像した時点で見事に術中に嵌っている自分に気付いた。
普段、劇場では洋画しか観ないのですがちゃんと邦画も観ないといけないなと通感しました。音響とか演出を体験するには劇場に勝るものはない。傑作です。
ただ、霊現象の場面を音響と映像上は現象(なぜか手が炭だらけとか・・)だけとした方がいいし、映像で表現するなら逆にもっと派手に鮮明に犠牲者を出した方が良かったのはないだろうか。霊現象の場面は必要ないと言えるほどストーリーがしっかりしているので中途半端で勿体無い。低予算だから仕方ない?
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uncle50さんのコメント
2016年2月16日
明快なご意見に感動いたしました。皆さまの評価を全部読ませていただきましが
分かりやすく、当を得た評論は一番と思いました。私もこんな表現をしてみたい
ものです。