劇場公開日 2016年1月30日

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「だいたい、元をたとれば。」残穢(ざんえ) 住んではいけない部屋 mg599さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5だいたい、元をたとれば。

2016年2月14日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

これまで提示されてきたJホラーの文脈で語るべき作品かどうか。
例えば、ホラーを期待して観た方たちにとっては不満の残る出来だったのではないか。
だが、ミステリーというカテゴリーで観ると、これはかなり凝った、しかもよくできた作品と、僕は受け取った。

小野不由美の原作は山本周五郎賞をとっており、そのクオリティは保証付き。これをミステリーに定評のある中村義洋が撮った。
中村義洋は、元々ホラーもやっていた人なので、テイスト的にはぴったりはまったのかもしれない。

部屋でヘンな音が聞こえる、というのをきっかけにどんどん過去にさかのぼっていき、どんな恨みつらみがあったのか明らかにしていく。
その過程はいろいろな映像を駆使して描く。あざとさもあるが、ミステリーはそもそもあざとい、となればまったくの許容範囲である。

知らない役者が大挙して出演しており、彼らが非常にいい。日本の役者は、どの年齢であっても層が厚い。
ラストの上田耕一のアップを観ずに、映画館をあとにした人の気が知れない。もったいない話である。

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mg599