DOPE ドープ!!のレビュー・感想・評価
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ボクのドープ日記
聞き慣れないタイトルの“ドープ”とは、スラングで違法薬物、間抜け、素晴らしいなどの意味があるとか。
巧く作品を表していると思った。
LA犯罪多発地域に暮らす90年代ヒップホップを愛する(ヲタク)少年マルコム。
ひょんな事から知り合ったドラッグディーラーの誕生パーティーに友人らと参加。そこでディーラーの恋人に一目惚れし…。
スラム街、黒人社会、ヒップホップ、ドラッグ…と日本人にはなかなか馴染み難いものばかり。
しかし社会派ドラマや犯罪サスペンスにならず、青春コメディとして間口はいい。この手のジャンルの主人公は不良系が多いが(それも人種差別…?)、冴えない少年なのが好感。
成績は優秀。ハーバードを目指す主人公像は、日本に置き換えれば、恵まれない環境で東大を目指す奮闘記でもある。
パーティーの最中、警察が。ディーラーがドラッグをマルコムのリュックに隠した事から…。
ドラッグを巡る騒動、一目惚れした彼女との関係、ヒップホップ愛、進路など軽快に描くが、少々取っ散らかった印象。
馴染み難い題材と言うより、詰め込み過ぎた感じ。
性別、階級、人種、そんな見た目の判断基準じゃ俺がどんな人間かわから...
性別、階級、人種、そんな見た目の判断基準じゃ俺がどんな人間かわからないだろう!
黒人社会を背景にコミカルに問題提起する熱い作品。
鑑賞日:2017.2.3
BLMの動きが拡大している今だからこそ観るべき、ドープなブラック・コメディ!
ロサンゼルスの犯罪多発地帯を舞台に、ヒップホップオタクの高校生3人組がドラッグ犯罪に巻き込まれていく様子を描いた青春クライムコメディ。
主人公マルコムが憧れる女性、ナキアを演じるのは『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『ダイバージェント』のゾーイ・クラヴィッツ。
製作/ナレーションを手掛けるのは『プラトーン』『パニック・ルーム』の、レジェンド俳優フォレスト・ウィテカー。
「ドープ」とは「麻薬」を意味するスラング。
そこから転じて「間抜け」や「バカ」という意味でも使われるようになり、さらにそこから転じて「素晴らしい」という意味でも使われるようになった、らしい。
映画の冒頭で「ドープ」の意味を教えてくれる親切設計。
わざわざ説明してくれるということは、アメリカでもそんなに一般的な言葉じゃないのかな?
主人公たち3人は90'sヒップホップをこよなく愛するギーク(オタク)。
オタクといえば英語ではナードと表現するかと思っていたが、ギークという言葉もあるんすね。
ギークのほうが肯定的な感じ、らしい。ナードは社交性のないオタクって感じかな。
日本でオタクという場合はナードというイメージが強いのかも。ギークはマニアに近いのか?
まぁとにかく「ボトムズ」と呼ばれるほど、ギャングが蔓延る治安の悪い都市でオタクなんかやってたらとにかく大変。
スポーツマンからは馬鹿にされ、不良たちにはエアジョーダンをパクられる。女にはモテないし、まさにスクール・カーストの最底辺。
主人公マルコムの周囲にいる黒人の若者たちは「悪こそクール!」みたいな思想をしており、マルコムが勉強して良い大学へ進学しようとするだけで「エセ白人」と軽蔑してくる。
この映画で描かれているような黒人のコミュニティ意識は、日本に住んでいる以上なかなか理解しがたいものがある。
近年、黒人↔︎白人の対立がメディアを騒がせているが、本当に深刻なのはこの「黒人間の意識の差」なのでは?
ギャングやドラッグというカルチャーをカッコ良いものと見做している層と、麻薬やギャングなどとは距離を置き、勉学により身を立てようとする層。
この2つの層の意識の対立が黒人間での衝突を招き、それが黒人=暴力的という偏見を生み出し、結果白人↔︎黒人の対立を生み出しているのかも。
過熱するBLM運動だが、黒人コミュニティの意識変革も差別の撤廃と等しく大切なのだろう。
まぁ口で言うほど簡単な問題じゃないし、どうしても日本で暮らしているとBLMは対岸の火事だと思ってしまって深く考えないんだよねぇ…😅
BLMについて考えたり議論することは、日本国内にも歴然として存在する差別問題を考えることにもつながるし、日本人だからといって意識しないでもよい問題では無いんだよね…。
話がズレてしまったが、本作で描かれるのは「黒人」からハズレてしまった黒人の生き辛さ。
クライマックス、第4の壁を越えて投げかけられるマルコムからの問いは強烈だ。
スラム出身の黒人であるというだけでレッテルを貼られてしまうマルコム。
そんな自分だからこそ見える景色があるというマルコムが見つけた答えは、容姿や性別、出自などでレッテルを貼られがちな現代の日本社会においても通用する普遍的なものであるように思う。
ドラッグのディーラーを出し抜く展開は爽快であると同時に、汚い手を使わないと黒人がハーバードへ進学することは出来ない、と言う痛烈な皮肉にも受け取れる。
全編にわたり差別や偏見などに対するアンチテーゼが提示されるが、決して難しい映画ではない。
皮肉の効いたブラック・ジョーク満載の犯罪&青春コメディ映画であり、肩の力を抜いて楽しむことができる。
序盤から怒涛の如く押し寄せてくる理不尽な展開。
不良たちを避けて帰宅しようとしたばっかりに、どんどん訳がわからない展開に巻き込まれていくマルコムたちの姿には大爆笑!🤣
何気ないセリフが後半の伏線になっていたり、マルコムがどんどん窮地に陥っていく様子を無理なく描いていたりと脚本も上手い。
個人的には前半のおバカなノリをラストまで引っ張って欲しかったが、想像以上の良作だったことは確か。
素晴らしく(dope)・おバカな(dope)・麻薬(dope)ムービー。
ブラック・パワーに満ちたブラック・コメディ満載のブラック・ムービー。
不安定な情勢の今だからこそ、鑑賞することをオススメ!
取り敢えずPUNKは語るな!?
Hip-Hop、特に90年代がお好みでBMXに乗ったりスケボーは持ってるだけでバンドやってるPUNKを!?
ギャングに殺される前にPUNKSに殺されちまうヨ、このままじゃ!?
テンポ良くおフザけ全開で話が進んでいるようで何か真面目にさせられる感じが冷める。
意外と青春を謳歌して楽しんでいる三人組で起こるトラブルも満遍なく御都合主義的に。
いわゆるタランティーノなフォロワー要素も!?
はみ出し者であるを肯定できる痛快な青春映画
スクールカースト、ギーク、ガレージバンド、夏休みのバンドキャンプ、プロム、童貞...。青春学園映画の要素をたっぷり詰め込みながらもスリリングな展開で最後まで楽しめました。
あと一歩で童貞喪失というところでゲロ、という王道のDTシーンもありますね。
はみ出し者は世界をあらゆる角度から見ることを強いられる。主人公のマルコムは、はみ出し者であるが故に見事ピンチから脱出する。
はみ出し者である自分をとことん肯定する痛快なラストシーンは、ついレッテル貼りをしてしまう僕らへの問いかけでもある。
何故それでもハーバードに行くのか?って、僕が白人だったとしても同じこと聞く?
音楽系の映画かと思ったら青春映画
しかも良く出来てる
あらすじを知らなかった分よけい楽しめた。
MDMAをモリーって呼ぶとは知らんかった
ドラッグムービーとしても面白い
製作総指揮ファレル・ウィリアムス
青春ラブコメディだが、主人公が犯罪に巻き込まれるのが面白い。
主人公は高校生でハーバードを目指す英才、一目ぼれした女の子に会いたいがために、怪しげなパーティに出掛けたのが間違いのもと。
銃撃戦をくり抜けるが、リュックの中には麻薬と拳銃が入っていた。
黒人の置かれた状況を笑い飛ばしているのがカッコイイ。
製作総指揮がファレル・ウィリアムス。
うん、まいっか!
バンドものって大好物な分野ですが、どうもヤク中とかギャングものとかはあんまり好きではありません。
ただ、バンドメンバーが実は、なかなか真面目な「オタク」っていう設定が結構面白かったです。途中ハラハラしたり、エピソードが濃すぎたり(笑)、ちっとも感情移入できないほどぶっ飛んだ内容でしたが、バカバカしいながらも楽しかったです。
もうちょっとベタで、コテコテの売れ線ポップだったらサントラ買うんだけどな。シングストリートほどにはハマれなかった…。
75点
80'sギャングスタ(NWA、に比して90'sのHIP-HOP文化はオタク的埋め合わせなのかなーて。
SOCとプロット同じなのにユーモラスな雰囲気なんはソレかと。
音楽映画は素晴らしい、黒人とヤりたくなるぜ!
90年代old school好きで でもやってる音楽はラップじゃな...
90年代old school好きで でもやってる音楽はラップじゃなくて ガレージバンド 明るいPunk風 でも成績はよく 学校じゃオタクとしていじめられる それは 制作を務めたファレル ウィリアムスそのものなのかなと思えた can't bring me down ―この狂った世界でも 引きずられない と歌う彼ら 音楽の力があれば だから
Good musicも 狂った世界から生まれてくるんだ
マルコム覚醒
dope、ちょっと変わった映画です。もちろん良い意味で。
愛すべきオタク3人衆が繰り広げるドタバタ青春活劇的なお話。
貧困、差別、クスリ、暴力といった冷静に考えれば、すごく悲惨な状況なのに、全編に渡って、とにかく底抜けに明るい。もう、清々しさすら覚える。
マルコム君は、大学の入試論文に自分の事や身の回りの事を書いたって面白くない、アイスキューブ論の方が斬新でしょ、人と違うでしょ的な秀才君でしたが、色々あった末に、こちら側とあちら側を行ったり来たりするうちに、本当の自分についてを語るようになります。
ドタバタ劇の最後で、マルコム君は一瞬あちら側へと行きかけましたが、なんとか踏み留まりこちら側へと生還しました。この臨死体験?的ものを経て、彼のアイデンティティは覚醒したのでしょう。
なんか、最後めっちゃカッコいいし。
あと、とにかく最初から最後まで音楽がカッコいい。
スピード感もまま良い。
良い感じです。
なかなかキュート
なかなかにキュート。主人公3人組がそれぞれ良い味出してるし、ストーリー展開も楽しい。また、90年代(ばかりじゃないけど)ヒップホップの選曲も楽しい。愛すべき小品。
ただ、困った結果、結局ドムやAJと同じ世界に足を踏み入れてしまったのでは、という思いは否めない。
ちょっと気になる。
USトレイラーを見て観に行こうと決めました。ヒップホップ好きそうな...
USトレイラーを見て観に行こうと決めました。ヒップホップ好きそうな人たちが多かったようですが、詳しくない自分でも面白く観れました。
不謹慎で下品でクールなセリフのオンパレードで、ずっとニヤけながら観賞しました。
主役脇役ひっくるめて、キャラクターが愉しい連中ばっかで "DOPE"にもう一つ意味を付け加えるとしたら「どうかしてる」が当てはまるようなノリの作品でした。
全編コメディと思って観ていましたが、人種や社会的地位の差別や偏見が、いかに個人にとっては無意味か笑い飛ばしてやるぜ!という思いが感じられて、ドラマとしても楽しめました。
ただ、主人公がクスリを売りさばいて人生の成功を手に入れるというのは、倫理的にアウトじゃないの?というのが引っかかりました。あと、ITに疎いせいで売り捌く際のカラクリに理解できなかったけど、主題はそこじゃないからいいか、とスルーしました。
ギャングや不良たちが、威勢と暴力で生き残ろうとするのに対し、頭脳とユーモアとありったけの度胸で立ち向かっていく様は、痛快でたまらなかったです。
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