「劇場で見てこそのリアルレイバーだと思った」THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット SHさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5劇場で見てこそのリアルレイバーだと思った

2015年10月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

ガキの頃、パトレイバーなんてつまんねぇーと思ったなぁ、と回想しつつこの映画を見ていた。
レイバーの活躍ほとんどなし。そう、それが真のパトレイバー。
冒頭、これは下手な刑事ものか・・・と嫌な予感を感じたものの、カッチョイイヘリと灰原零?のメットなど登場してくるに従って、総監督押井守なのだと納得した次第。漫画もアニメも劇画的なストーリーで引きつけて結局はメカ的な要素で魅了するといった流れだったはず。そしてそれがガキンチョには難しかったわけなのだ。しかし、ヒーローアニメで育ってきたおっさんにとって、まさにこういうメカものはツボになる可能性が大なのです。

前作をテレビで見たときの印象はあまり良いものではなかったけれども、今回劇場で見たら、絵も展開も数段よかった。それは媒体の違いからなのかそれとも制作陣のパワーアップからなのか分からないけれども、いずれにせよ巨大な閉鎖された暗闇かつ大画面で見なければ、この世界観というか銀幕の空間というのか、向こう側に創り出された世界は堪能できないと確信した。あと、ディレクターズカットなる言葉も単なる付け合わせではないのかも。

描かれている世界は明らかに別物だとは認識できるけれども、異様な生々しさに現実世界と似た感覚も感じるが故に、後藤田の小ネタに笑いが止まらず、もしかしたら起こり得るかもしれないと感じさせるテロ的な要素に寒気を覚え、現実世界に存在する軍事評論家の登場がまた一層今そこにある危機を感じさせ・・・とにかく掘り起こせば色々楽しめること間違いなしです。
次もものすごーく期待しています。

SH