「古参IPのリスタートとして、手堅い作り」ワンダーウーマン 猫シャチさんの映画レビュー(感想・評価)
古参IPのリスタートとして、手堅い作り
世界的にも有名なIPであるものの、初出が70年前(1941年)と古く、現代風アレンジが上手くいくのか不安でしたが、流石というか、きちんと見れる仕上がりになっています。ガル・ガドットの、この作品のために鍛え上げた肉体美と、女性監督ならではのフェティシズム溢れるカット、シンプルながらも巧みなカメラワークで魅せるバトルシーンがやはり見どころ。主人公のワンダーウーマンことダイアナはイノセントゆえに人物的に深みは(少なくとも本作では)ありませんが、その点は共演のクリス・パインが熱い演技でドラマ部分を盛り上げています。お話は第一次世界大戦を背景に進みますが、この点が日本人には馴染みが薄いため、話の流れが分かりにくく、「えーと今何がどうなってるんじゃい!」という感じになりがち。ダイアナと、クリス・パイン演じるスティーブ・トレバーの2人のドラマに入り込めないと、少々退屈に感じてしまうかも知れません。とは言え続編も決まっている事ですし、作品としての風格はあるので、見て損はないと感じます。
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