「少し時代錯誤だが、一人の女性の情熱的な愛の話」湯を沸かすほどの熱い愛　有無さんの映画レビュー（感想・評価）

親教師に気付かれやすそうなイジメ、立ち向かえ一辺倒の母、女児の下着を放置、女性ばかりなのに男性ヒッチハイカーを受け入れ、その男性も子供たちに面白話としてラブホに連れ込まれそうになった話をするなど、時代錯誤な感じの描写が気になった。
また、血よりも強く繋がった疑似家族ものっぽい展開だったが、長く地元で銭湯をやっていた割には、地縁が全く出てこないのも疑問。以外と客とはビジネスライクな繋がりだったんだろうか？ ご近所付き合いどころか友達も父ちゃんの友達が一人だけ。

ただ、それ以外は一人の女性の情熱的な愛の話で、実の母から捨てられ血の繋がらない娘を育て上げるという人生ながらも、その娘たちや周囲に惜しみ無く愛を注ぎ、そして愛された人生でした。

あと最後に、一生懸命働くから家に居させて下さいとお願いすべきは鮎子ではなく、お父ちゃんだろう。両親と早く死別し高卒で銭湯を継いだ以外は全く同情できなかった。妻が闘病しているのにスナック行ってるとか何も反省していない。初婚の奥さんをちゃんとフォローしようとしていたかさえも疑わしいと思ってしまった。