劇場公開日 2016年10月29日

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「家族愛が溢れている「かけがえ」のある映画」湯を沸かすほどの熱い愛 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0家族愛が溢れている「かけがえ」のある映画

2017年5月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

幸せ

若い頃普通に育った人間には親のありがたみなんて余り感じる事は無い。
大人になるに従い思い出補正が出来るし、もう少し親に何かしてやれれば良かったなぁと思う事がある。
逆もしかり。子供にはしてやれる事は色々あるが、それが子供にとってかけがえの無い物となるだろうか?
考える時は多々あるし、実行する時期もある。
そんな時間が大切で、この映画でかけがえの大切さを再認識出来ます。

末期ガンを知らされた母親。
イジメに遭っている娘(こんな陰険クラスは嫌だ)。
家出していた父親と連れ子。
その4人が一緒に住む事を決め、一度潰した銭湯を復活させます。

短命の期間、家族の為にかけがえを残そうと懸命になる母親役の宮沢りえ。
私には自分の本当家族以外(連れ子にも、他人)にもかけがえを与える行動に胸を打たれた。
末期ガンなので少しずつやつれて行く感があればと少し残念感はある。

母親の言葉から勇気をもらい、イジメを克服する娘役の杉咲花。いいお姉ちゃんにも変わってゆく。
この映画で最優秀賞助演女優賞を獲るだけはある。

本当の母親に捨てられても嫌いになれず純粋な心で家族と接する連れ子役の伊東藍ちゃん。
家族旅行後いい味出してます。

オダギリジョーは普通です。w

暖かい。
映画だから有り得ない設定が色々出てくる(詰め込み過ぎ感はある)のだが、熱い愛が上回る。
大人にも子供にも(一緒には観ないで)一度は見て貰いたい映画ですね。

最後にこれがアカデミー賞最優秀賞獲れなかったのには残念。

巫女雷男