「本当に熱い愛なのか。」湯を沸かすほどの熱い愛 まゆげさんの映画レビュー(感想・評価)
本当に熱い愛なのか。
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面白くないかどうかで言えば、面白いです。泣けるかどうかで言えば、泣けます。
好きか嫌いかで言えば、嫌いな映画です。
余命3カ月の母の愛の物語。
演じるは宮沢りえ。演技は素晴らしいです。しかし、悲しいくらいに共感出来ません。
彼女は正しくひとり親の母の偶像です。作中で誰よりも正しく、誰よりも強いです。彼女の行動は全てうまく行きます。
そんなの人間じゃないでしょ。もっと葛藤して、打ちのめされて、それでも愛を貫く姿が心を揺さぶるのではないでしょうか。
ひとり親たる彼女はオダギリジョーの父性を肩代わりした結果スーパーマンとなってます。頑張れ、オダギリジョー、父性を獲得するんだ。
男性監督が家族を描いた作品としては悲しい結果です。
スーパーマンの母(兼父)がゴリ押して家族を再生させることは、愛なのでしょうか?相手を知って、相手と話して、ぶつかっていく心の交流に愛が見出されるものではないのでしょうか。
面白く、泣ける映画でしたが、余りに独善的な価値観は僕には合わなかったです。
生き生きとしたキャラクターを作り上げた杉咲花さんを見つけられて嬉しかったです。
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