「教育ママ奮闘記」湯を沸かすほどの熱い愛 サブレさんの映画レビュー(感想・評価)
教育ママ奮闘記
21世紀になって虐待や体罰に厳しくなっているなか、こんな昭和思考な映画にお目にかかれるとはまったく思わなかった…。これ、母親でガンだから一応は感動映画になってるだけで、これが父親だったら子供がグレて絆を取り戻す話になるよ。64みたいに。
じゃあ、面白くないかというとちゃんと面白いんだなあ。母親の独善的な態度はきつかったけど、テンポよし話よし涙あり。共感できれば☆4までいったのに、残念ながら合わなかった。
見てる最中はずっと「エヴァンゲリオンみたいだあ」と思ってました。子供を叱り飛ばして責任を押し付けた挙げ句、大人は自省しない。いじめを受けてる娘を力ずくで学校へ行かせて、娘は捨て身の行動でいじめを解決する(作中で描写はないけど、解決したんだとおもう)。母親といじめ加害者とで追いつめたから解決できたように見えたし、この認識は多分間違っていない。まず間違いなく母親は追いつめていた。
きついのはこれが「ガンだから」じゃなくて常日頃からこんな感じで人を追いつめて成長を促す気配があった点。いや、「ガンだから」できつい人間に豹変するよりはましとも思えるけど。
ネガティブ要素を挙げればキリがない。でも、話の筋はいいし、ザ・お涙頂戴という感じではなく、普通にほろりと泣ける。その塩梅は評判通りで、やっぱり自分には合わなかっただけなんだと思う。
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