この世界の片隅にのレビュー・感想・評価
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見ないと分からない
日本の戦争映画なのに何度も見たくなります。確かに悲しい場面も出てきます、戦争映画なのでそれは仕方のないことですが、反戦映画という枠で括りたくないのです。「火垂るの墓」みたいなんじゃないか、と思われている方もいると思いますが、コンセプトは180度違います。苦しい戦時下でも一般の人の生活があって、それは悲しくつらいだけじゃなくて楽しいこともあるんだよ、皆でお互いに支えあって生きてきたんだよ、って教えてくれます。ちょうど大地震の時にお互いが支えあっていたようにです。この映画を見た後、2、3日はいろいろな場面が頭の中をグルグルと回っていました。面白かったとか、泣いたとか、そういう一言で言い表せない、いろんな事を考えてしまう映画です。映画館でそれを体験してください。
言葉にならない
言葉にならない
言葉にならない
コレはいい作品だった!
凄いものを観た。
2回観ました。
初回は地元先行上映の呉のポポロで。
2回目は福屋の中の八丁座で。
舞台挨拶で見た能年玲奈ちゃん可愛かったなぁ…。
彼女のコトをそれまでは考えてなかったけど、一発で彼女の虜になりましたわ。
映画の感想っちゅーか、なんちゅーかなのですが。
実はまだ上手い具合に言語化出来んのですわw
ただ、オープニングタイトルの青空を見て、
「あー、この空は、俺らの頭上に広がる空と全く変わらんのよ。この空は2016年の今の空に繋がってるんじゃなぁ」
と強く思いました。
あと、上映が終わってポポロから出て、何故だか家に帰るのに迷子になりましたw
生まれ育った町なのに、こんなコト初めてですよ。
うん、観るってゆーより、体験する映画じゃったね。
まだまだ観るつもりです(´Д`)
きっとまた”すずさん”やこの映画に会いたくなります。
素晴らしい作品ほど、伝えたいのに伝え切れない。巧い言葉で語りたいのに、語り尽くせない悔しさ。ここまで悔しくさせられた映画を見れたのは幸せですよ(今年の邦画は『シン・ゴジラ』に『君の名は』や『聲の形』と異常としか思えない傑作名作ばかりです)。『この世界の~』も間違いなく早々お目にかかれない、稀有な名作の一本です。それもあのスタジオジブリの『火垂るの墓』にも劣らぬほどの。
まだ映画を見てない方はこの言葉を読んでください。パンフレットから抜粋したアニメ研究家さんの言葉です。
”あり得ないほどの絶望が重なる中でも、世界は存在し続けるし人も残る。残る以上、記憶も残る。それを支えに、日々の細やかな活動も前へ前へと積み重なってく”。
現状今年ベスト1です。多分もう揺るがないかも。
心が震える!歴史に残る名作だと感じます
現時点で7回観に行きました。リピーターです。
この作品の凄いところは、時代考証を徹底したリアルな描写によって、観ている側が自然とその時代の生活と主人公すずさんの日常に感情移入してしまうパワーを持っていることだと感じています。
ヒロインのすずさんはごくごく普通の一般的な庶民の女性ですが、だからこそ観ている側はすずさんに対してまるで自分の家族か知人のことように感情移入してしまい、すずさんの身に起きる様々な出来事に強烈に心を揺さぶられるのだと思います。
鑑賞1,2回目の頃は、すずさんが物語の中で失うものの大きさに心が押しつぶされ、映画が終わっても暫くは涙を流したままボーッとしてしまうほどでした。
しかし鑑賞を重ねて次第に物語の全体像が自分なりに整理出来てきた今では、ラストのエピソードがとても心温まるもので、これはこれですずさんにとってはいくつもの苦難の先の明るい希望だなと思えるようになりました。
人により感じ方は違うかも知れませんが、この物語は、色々あったけれどそれでも切れぎれの小さな幸せを紡ぎながら、希望を見出して日々は続いていく、というメッセージが込められていると思っています。
戦争を主題とした作品ではないので、そこは勘違いしないで観るべきですが、戦時下の日常ではどういうことが起きていたのか、ささやかな日常をも破壊する戦争の恐怖が、これまでになく説得力を持って伝わってくるので、そういう点でも是非多くの方に観ていただきたい作品だと思います。
あと、すずさん役の「のん」さん、超絶ハマってます!是非映画館で体感してください。
心和む
ヨハネの黙示録 第8章6節
映画で泣いたのは初めて
とても美しい
クラウドファンディングでの融資が話題になっていた本作、原作の空気感をどう表現できるかが気になってたのです。
これが見事に再現されていました。
端から端まで細かく描かれていて、何よりカットがとても美しい。
コトリンゴの音楽もとても合っており、作品に広がりを持たせていました。
キャラデ・作監の松原秀典さんも、原作の雰囲気を生かした見事なキャラクターを描き出しています。
戦争がテーマの作品ですが、重く苦しい内容も主人公すずの視点なので、どこかコミカルでふわふわした雰囲気に描かれています。
のんさんの演技もそうさせるのでしょう。
また随所に食べ物をうまく差し込んでいて、当時の食事事情や主人公の心持ちが伝わりやすいのも良かったと思います。
その食べ物というキーに合わせてなのでしょうか、玉音放送を聞いたすずが慟哭するシーンのセリフが変わっていました。
ある意味とても重要なところなので、とても思い切ったシフトだと思います。
そして何と言っても絶対作品を作ると決意した監督の気概でしょう。
静かな作風なのに力強さを感じるのは、そんなところもあるのかもしれませんね。
今回クラウドを使って素晴らしい作品が作れるという、一つの指針になったのではないでしょうか?
同じ戦争の映画で真逆のような作品ですが、塚本監督の「野火」と同様に一人でも多くの人に観てもらいたいと思いました。できるだけ長く上映してほしいものです。
私は今回この映画と出会えた事が嬉しくてなりません。
儚くも強くて温かい、とても喜びに満ちた作品です。
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