「この日にこの映画を見る意味。」この世界の片隅に プリズナーN0.6さんの映画レビュー(感想・評価)
この日にこの映画を見る意味。
復活上映、そして8月6日に鑑賞。
試写会、ロードショー、Blu-ray、「さらに」、そして今回とこれで5回目になるのか。
今回久々に見たのだが、これまでと違う印象を受けたのは、終戦の玉音放送を聞いた後、すずさんがあの土手にかけ出していき、「最後の一人になるまで戦うんじゃなかったのか!」と怒りなのか、悲しみなのかわからない慟哭の声をあげたその後で、地面突っ伏して号泣するシーン。
いざ見たときには、すずさんはノホホンとした平和主義者であり、戦時中の貧しい中を何処か楽しげに暮らしていたイメージだったので、敗戦を聞いた時のあの激しい感情に衝撃を受けてしまった。
あんな生活が楽しかった訳がないじゃないか。
何度も見たのに初めて気付いた自分が情けない。
その後で母親を亡くした女の子を保護して家に連れてくるシーンも、自分たちも大変なのに、子供を連れて帰るのか…と思っていたのだが、彼女は北條家にとっての“未来”なんだろうと。
戦争で失われた人たちやすずさんの右手の代わりになるとは言わないが、それを乗り越えるために彼女を支えて行き、また戦災孤児として生きる術を無くした彼女の“未来”も見えてくる。
ああ、これは“未来”へ向かう再生の話だったのか。
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