「ぐぬぬ…」この世界の片隅に nod.incさんの映画レビュー(感想・評価)
ぐぬぬ…
掘り出し物だからこそ輝いた作品!と思っていたけれど、ここのレビュー見て驚いています。これだけの人の心を動かしたとは…!
当時の時代の風情が手に取るようにわかって素敵で、親戚同士の会話も誇張することなくリアルに感じられて素晴らしく、いいアニメ映画です。しかし、人の生死の描き方に賛同できず、ラストの主人公の慟哭には既に置いてけぼりになってしまいました…。
なんの広告もなしにこのアニメにたどり着けば確かに地味なのにしっかりしてるなぁと思ったと思います。
掘り出し物だからとか広告がとかそういう無駄な視点を差し挟んでしまう時点で真に映画を純粋に観れていないんでしょうね。
所謂ミーハー。
慟哭シーンでおいてきぼりって...
肯定的にしろ否定的にしろ内容を自分で消火できていない時点でレビューとして意味を成しません。
nod.incさんのご意見に共感するところがあり、失礼ですがコメントさせていただきました。
この作品は「すずという人物を表現する技量の高さ、巧みさ」という点で評価されているのかなと思います。
私が問題だと感じているのは「そこで内面描写をする背景としてしまったのが戦争」という点です。
下にコメントされている方も居ますが、この映画は「すずさんの内面の葛藤」が主眼なのです。「あの時代」ではなく「すずさんの世界から見た戦争」表現に対する嫌さです。
素晴らしいと評判の映画に正直に感想を述べることは何も考えずに高評価だから自分も高評価という方よりは真摯に映画について考えられていると思いますよ。
良質で繊細な表現があったのかもしれませんね。いただいたお言葉を念頭に、見直してみます。否定的な意見であったにも関わらず、丁寧なコメントをありがとうございました。
かなり注意してみないと簡単には気づかないように作られていますが、前半、のんびりと平和な様子が描かれているように見える場面で、実はすずさんは内面でものすごく激しく苦しい葛藤があったことが分かります。
もしかしてすずさんにとっては戦争体験そのものより、苦しかったのかもしれません。
そういう意味で非常に挑戦的な作品であることに私は感動しました。
くまちゃんさん
コメントありがとうございます。
主人公は戦争中も割合のんびり日常を過ごしていて、自分の身内と自分の手を失ったところで急に戦争を憎み出す描写についていけなかったところがあります。戦争中も日常を過ごさなければならない市井の人々を描いた映画なので、過剰演出作品好きな自分がそもそも見るものではなかったのかもしれませんね。
しかしくまちゃんさんはこの映画を本当に愛しているんですね。本当に幸せな作品だと思います。