「強く生きなきゃと思わせる作品」この世界の片隅に ひびのさんの映画レビュー(感想・評価)
強く生きなきゃと思わせる作品
余韻がすごい。
映画を見てる間はぼんやりとしか感じていなかったものが、鑑賞後じわりじわりと押し寄せて、帰宅後の布団の中で気づけば泣いていました。
話の展開が不意打ちすぎるのです。
戦時下人の死は珍しいものではないとは思うのだけど、あまりにも唐突に人がなくなってしまったり、来てほしくないタイミングで唐突に幸せがやってきてしまったり。
「ここは泣き所!」みたいに見せ場をわかりやすく演出として提示された映画ではなかったので、映画の印象を端的に言い表せないのはそのせいかなと思います。
ただそのドラマチックでないリアルな話の展開が、主人公すずさん達が必死にひたむきに生きていく様を、うまく見せていたんだと思う。
今の時代、本作に比べれば平和極まりなくて、物も豊かでなんでもあるけれど、平和だからこそ必要以上に将来を不安視して、必要以上に多い選択肢に迷ってしまったりしたりして、僕自身もそうであるんですが。
昔も今も、どんな境遇であってもどんな環境にいても、¥やっぱり生きることって大変なんだと思う。不意打ちのように運命は変わるし、その運命を自分から変えることは中々に難しい。
そんな中でも、ひたむきにひたむきに前を向いて生きていくすずさん達の姿は生きるエネルギーというか、僕自身が強く生きなきゃと思わせられる力強さみたいなものがありました。
感想もまとまりがないものになってしまったけど、すごくいい映画でした。2回目観に行こうかな。
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