劇場公開日 2016年11月12日

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「日常と非日常」この世界の片隅に ゆうこさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0日常と非日常

2016年11月23日
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鑑賞方法:映画館

観てよかった。
海軍の街、広島の呉が舞台。
そこにも広島の悲劇はあった。
家々からごはんの準備をする煙が立ち上る日常生活の中に入り込んできた戦争という非日常は、いつの間にか日常となる。どんなに悲しくても辛くても苦しくても悔しくても絶望しても、命ある限り行きていくための生活は続いていく。狂えたら、頭がおかしくなってしまえたらどんなに楽だったろう。広島、日本に限らずあの世界に生きた人たちは。
すずの「ずっとぼんやりしたまま死んで生きたかった」という言葉が本当に胸に突き刺さって悲しい。
何とか生きていくこと、それが市民の戦争だった。
たくさんの人に観てほしい作品です。
この後のすずの人生に、少しでも多くの小さな日常の幸せがあったならばいいなと心から思います。

ゆうこ